心配された雨は遠のき、松本で7年ぶり巨人戦…ファンはオレンジのタオル振って歓喜
投手を務めたのは小学4年生の佐藤宝君(9)。先発の山崎伊織投手からボールを渡され、力強く直球を投じると、キャッチャーミットにノーバウンドで届き、大きな歓声に包まれた。
事前に両親から「スピードよりも、コントロールを意識して」と助言された佐藤君。始球式を終え、山崎投手から「良いボールだったね」と褒められたといい、「この言葉を胸に、これからの試合でも投げていきたい」と笑顔で話した。
「巨人が勝ってほしい」
試合前の入場ゲートには、オレンジ色のジャイアンツグッズを身につけ、試合を待ち望む多くのファンらが列をつくった。両親と共に訪れた松本市の小学生は、7年前に松本市野球場で行われた巨人戦も観戦したという。巨人軍のTシャツを着て来場し、「巨人が勝ってほしい」と再び勝利を願った。
列の先頭に並んでいた松川村の会社員(60)は「岡本選手に外野席までボールを飛ばしてもらい、素手でキャッチしたい」と目を輝かせた。
職業体験、贈呈式松商生徒ら演奏
入場ゲートでは、養護学校2校の生徒約15人が、応援グッズを配布する職業体験も企画された。入場前には、丸佳浩選手や高梨雄平選手らと交流し、県寿台養護学校中学部の3年生(14)は「ファンのみんなが笑顔で応援グッズを受け取ってくれ、とても熱気があった。巨人の選手もかっこよかった」と話した。
試合前のセレモニーでは、松本市から贈られる特産品のスイカの贈呈式が行われ、両チームの選手らが、市のマスコットキャラクター「アルプちゃん」から目録を受け取った。
松商学園高校の吹奏楽部による演奏も披露され、観客の盛り上がりは最高潮に。野球応援の定番曲「アフリカンシンフォニー」と、同部の伝統曲「宝島」の2曲が奏でられた。副部長の3年生(17)は「たくさんの拍手をもらって、特別な経験になった」と振り返った。