阪神・佐藤輝 開幕準備ととのった!好守連発、直近4試合で3度目の猛打ショー
「オープン戦、オリックス3-0阪神」(22日、京セラドーム大阪) 打って、守って、魅せた。阪神・佐藤輝明内野手(25)が零封負けの中で3安打と気を吐いた。守備では初回2死満塁からジャンピングキャッチで追加点を阻止し、二回1死一塁では三塁線への痛烈なライナーを好捕。チームにやや不安材料が残る状況の中、攻守で見せた躍動は開幕に向けて明るい材料となった。 【写真】空中を歩いてるみたい 紅林の打球をジャンプして捕球する佐藤輝 結果が出ても表情は崩れなかった。シーズン開幕を目前にしての“猛打賞”&好守にも、まだ本番は始まっていない。ただ、佐藤輝の戦闘態勢は着々と整ってきている。 「まあまあ打てるのは悪いことではないので、いいのかなと思います」 まずは打撃だ。「4番・三塁」で出場し、開幕投手が決定的なオリックス・宮城と対戦。1打席目は空振り三振だったが、2打席目から高い対応能力を発揮した。 2点を追った四回1死。左腕が投じた外角のスライダーに反応した。体勢を崩されてほぼ片手だったが、鋭い打球を一塁へはじき返して強襲の内野安打。これで3安打をマークした17日の中日戦(バンテリンドーム)から4試合連続安打となった。 勢いは止まらない。先頭の六回だ。再び宮城が投じた内角寄りのスライダーを捉えて右前へ。左腕から2本目の安打を記録。さらに九回には、山岡の直球を右翼に運んで3安打目。直近4試合で3度目の“猛打賞”だ。 「守備はきょう、すごくいいプレーができたのでよかった」 守備でも華麗に魅せた。初回、1点を先制されてなおも2死満塁のピンチで紅林の打球が頭上を襲ったが、懸命のジャンピングキャッチを見せた。抜けていれば大量失点につながっていた場面。ベンチに戻ると安藤投手コーチらからハイタッチで出迎えられた。二回には1死一塁から、三塁線を襲った福田の痛烈なライナーに飛びついて好捕。またしてもビッグプレーで、得点につながるピンチを阻止した。 課題としていた守備も上達中だ。春季キャンプでは計8度の特守をやり抜き、見直した。「まだまだやるべきことはあるかなと思うんですけど。よかったんじゃないですか」と、取り組んだ日々を糧にし、この日の美技につなげた。 この日は、下半身の張りを抱える大山、右足を負傷している森下がベンチから外れた。状況次第では、開幕戦でも主軸を任される可能性もあるが「別に4番だから特別こうするということはないんで。自分のやるべきことをしっかりやりたい」と佐藤輝。目の前の一戦に集中し、本番に向けて牙を研いでいく。