解散総選挙を見据えながら自民党総裁選が繰り広げられるなか、自民王国の県都が「政治とカネ」の問題で「迷走」を続けています。 次期衆院選富山1区の候補者選考を巡り、先週、自民党富山市連が公認候補として支持を決めた現職の田畑裕明衆議院議員。 しかし、今度は、田畑議員を支持してきた企業でつくる後援会が「待った」をかけました。 14日、開かれた田畑議員を支援する企業でつくる後援会の役員会。 会合は非公開で、田畑議員が自身の政治とカネを巡る一連の問題について説明し、謝罪したということです。 田畑議員を巡っては派閥の政治資金パーティーで収支報告書に記載のないキックバックを受け取り、自身が計画したパーティーで野党から違法性を追及されるなど、批判が高まっています。 こうした状況で、自民党富山市連は次期衆院選で田畑議員を支持するかどうか、党員アンケートを行うことを決めましたが、地域支部からは「これまでの実績を評価すべき」など、アンケートに反対する意見が大勢を占め、一転、田畑議員を次期衆院選の公認候補として推すことを決定しました。 そして、14日の企業後援会の会合…。 ＊出席者 「（田畑議員は）よっぽどかみしめて、生まれ変わるくらいの気持ちでやらなきゃいけないのでは」 14日の会合では、「いまの状況で選挙は戦えない」「政治資金を託している企業の気持ちを認識すべき」など田畑議員に対し、厳しい意見が続出したということです。 ＊響裕会　高田順一会長 「本人のこれからの政治活動をもう一度しっかりとやり直すべきという意見が圧倒的に多かった」 そのうえで、企業後援会の高田会長は…。 ＊響裕会　高田順一会長 「（次回は）前向きな形で協議したいので、意見を持って集まりましょうとお願いした。Q．次回では一致団結できそう？　私はそういう風に願っている」 ＊田畑裕明衆院議員 「（役員たちは）有権者の声を代弁していると思う。ありがたい。厳しい声を本人に伝えるのは相当な覚悟を持って言っていると思う。厳しい声をいただけるのは自然。何事もなかったかのように応援という方が違和感を感じる。謙虚に反省し、改めて支援の体制の構築をお願いする」 本来、田畑議員支援で一致結束するはずの企業後援会。 自民党内だけでなく、後援会組織も一枚岩にならない、なれない、「異例の状況」が続いています。