日ごろ人影まばらな地元の駅は人が集まる「居場所」になるか…高専生が考えるとこんなのできた! 県産木材活用し社会実験スタート
普段は人影まばらな宮崎県都城市のJR日豊線西都城駅の1階コンコースに人が集う「居場所」をつくろうと、都城工業高等専門学校建築学科の学生が23日、宮崎県産スギ材を使った木製列車を製作した。「列車図書館にっしー号」と命名され、社会実験として来年3月末まで設置され、アンケート調査で集客効果を確かめる。 【写真】宮崎県産スギ材で木製列車を組み立てる都城高専の学生ら=都城市松元町
JR九州宮崎支社から同駅の管理を任されているゆずり葉大通り会と市地域プロジェクトマネジャーの池田浩二さん(47)による駅活性化策の一環。木材産業の若手経営者で構成する都城地区木材青壮年会や県建築士会都城支部が、資金面で協力した。 木製列車は3両編成で全長7メートル、高さ2.2メートル、幅1.8メートル。建築学科5年生が、家族連れや学生を主な利用者に想定して考案した。車輪が付いており、それぞれ分離、移動させることが可能。運転席を模した1両目は記念撮影を楽しめ、2両目は屋台などに転用可能。3両目は後日取り付けるテーブルにより勉強や読書ができる。 23日は学生10人に、県建築士会都城支部員5人が助太刀し、スギ材を加工して組み立てた。 デザインを考案した5年、津曲風花さんは「木のぬくもりが感じられる出来に仕上がって満足している」。鈴木花恵さんは「古ぼけて寂しかった駅コンコースの雰囲気が少しでも明るくなればいい」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島