あり方を地域ぐるみで 飯田学園構想 竜東で今後を考える会【長野県飯田市】
2025年度に小中一貫校の仕組みがスタートし、26年度から「飯田のキャリア教育」を軸にした地域独自の特設教科が始まる「飯田学園構想」について地域ぐるみで考えようと、長野県飯田市竜東中学校区(上久堅、千代、龍江4区)の小中学校PTAと保育園保護者会は12日、竜東学園(仮称)学区の今後のあり方を考える会を千代公民館で開いた。 市教育委員会から市立小中学校の今後のあり方に関する第1次方針の概要と検討の経過を聞き、意見交換した9月6日の集いの様子を3地区の関係者と共有し、今後につなげようと開催。まちづくり・地域づくり委員長、自治振興センター所長、公民館長、学校・市教委職員、一般など約40人が出席した。 市教委はアンケートの結果、竜東中学校区の保護者は「一人一人を大事にしてくれること」を特に重視し、「学年を超えた交流」と「学校と地域の結び付き」を学校の特色と捉えていることが分かったと説明した。 PTAは今後の進め方について▽年度内にこれまでの内容を各校の保護者に周知▽市教委の2次・3次方針の発表に合わせて保護者対象の勉強会を開く▽来年度前半に竜東学園構想の再確認▽来年度中に保護者の意見を集約―のスケジュール案を示した。 千代小のPTA会長(50)は「決まった後から口を出すのでなく、意見を上げることが大事。待っているだけでは自分たちが思うようなものにはならない」と積極的な参加を求めた。 竜東中は「子どもの声を聞き、小学校と連携する中で、わくわくする9年間のカリキュラムを1年かけてつくる」と説明。地域と双方向で考える仕組みづくりに向け、中学校の支援組織の立ち上げも検討していると話した。 保護者からは「児童生徒の意見を大事にして。保護者の声にならない声もアンケートで拾い上げて」「将来的にさらに子どもの数が減る時代の対応を今から考えることも重要」といった意見が聞かれた。