1点ビハインドの9回、先頭打者の大谷が二塁打を放って塁上で雄叫び。この1本が逆転サヨナラ勝ちの足掛かりとなった。(C)Getty Images

　2023年3月、侍ジャパンはワールド・ベースボール・クラシック（WBC）で3度目の大会制覇を成し遂げた。とりわけ「激闘」となった準決勝メキシコ戦は、球史に残るほどの好ゲームとなった。 【動画】メキシコと戦ったWBC準決勝！日本が劇的サヨナラ勝ちした最終回の攻撃を再チェック！ 　序盤からリードしたメキシコに、侍ジャパンが食い下がった。1点ビハインドの9回、大谷翔平の二塁打、吉田正尚の四球、主砲・村上宗隆のサヨナラ打で一進一退の戦いに終止符を打った。選手たちの諦めない気持ち、さらに日本を率いた栗山英樹監督の采配が随所で光った点も、劇的な幕切れを手繰り寄せる要因となった。 　今年を振り返る記事で、この激闘を取り扱ったのがスポーツサイト『ESPN』のアルゼンチン版だ。12月26日に「メキシコとオオタニ、2023年WBCで輝く」と銘打った特集記事を配信。大会初戦でコロンビアに敗れながら準決勝まで勝ち上がったメキシコや、大会MVPに輝いた大谷にフォーカスした。 「メキシコ代表は準決勝でショウヘイ・オオタニと日本代表の“魔法”の前に敗れ、夢は潰えてしまったが、メキシコ野球にとっては最高の1年だった」と振り返り、「メキシコは初めてWBSC世界ランキングのトップ3に押し上げる歴史的なパフォーマンスを見せた」と評している。 　一方の大谷については、「先日、史上最も高額な契約を結んだオオタニは、WBCで日本代表を三度目の優勝に導いてMVPを受賞した」と称賛。「準決勝のメキシコ戦では4打数2安打、2得点と活躍。日本を無敗のまま決勝に進出させた」と貢献度を強調している。 　WBC準決勝での日本とメキシコの一戦は、アルゼンチンのメディアが23年のトピックとして振り返るほどの激戦だった。 構成●THE DIGEST編集部