福島市の詩人和合亮一さんの英訳詩集 米文学翻訳者協会の「アジア翻訳賞」最終候補にノミネート
福島市の詩人和合亮一さん(56)の英訳詩集「SINCE FUKUSHIMA(シンス・フクシマ)」が、米文学翻訳者協会の「ルシアン・ストライク・アジア翻訳賞」の最終候補にノミネートされた。 同賞はアジア文学作品の翻訳に贈られる賞で、今年は2023年に出版された本が対象。他に3点が候補に挙がっている。賞金は6千ドル(約85万円)。10月26日に米国ヴィスコン州のミルウォーキーで開催される同協会の年次大会のレセプションで受賞作が発表される。 和合さんは福島民報社の取材に応じ、「これまでノミネートを受けた日本人は史上2人目。非常に光栄なこと」とし、「日本の詩集が世界に通用する文芸作品として広く知られるきっかけになれば」と語った。 「SINCE FUKUSHIMA」は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生後に和合さんが刊行した10冊の詩集から約30編を収録した。昨年3月、オーストラリアの出版社VagabondPressから発刊された。米文学研究者の高橋綾子兵庫県立大教授と、米国の若手詩人でドミニカン大カリフォルニア校のジュディ・ハレスキ教授が共同翻訳した。巻末に和合さんと米国の詩人ブレンダ・ヒルマンさんの対談を掲載した。