能登CCは震災直後から飲料提供、朱鷺の台CCや芦原GCは津波避難に開放。能登半島地震のゴルフ場被害状況と地域貢献
元旦に起きた令和6年能登半島地震で被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、 犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。週刊ゴルフダイジェストでは近隣ゴルフ場の被害状況を確認。同地震は「この地域では3000~4000年の間隔で発生する規模」(遠田晋次東北大教授)といわれるが、ゴルフ場にどんな被害をもたらしたのだろうか。
営業を再開したコースもあるが、めどが立たないコースも
結論からいうと、その実害の状況は正確につかむことができない。というのも、被災したであろうゴルフ場の多くは、11日現在営業休止しており、電話もつながらないところが多いからだ。 営業休止しているのは北から順にザ・CC能登は「営業再開のめどは立っておらず、ご予約いただいた方にも連絡ができない状況」。 能登島G&CC、能登GC、和倉GC、氷見CC(ホームページによれば積雪のため)、千里浜CCも電話はつながらなかった。 ただ、朱鷺の台CCでは話を聞くことができた。 コース内での陥没は1カ所のみで、ハウスは屋根やガラスが破損したが人的被害はなかったという。困ったのは断水の影響でトイレなどが使えなくなったこと。それでも高台にある同CCでは震災直後、津波を警戒した地域住民が避難してきたため開放したという。 「水道の配管が破損して現在業者待ちですが、病院など公的施設や民家などが最優先なので、復旧はまだ先になりそうです。ただ、プレーだけはできそうなので、時期を見ながら営業再開を探ります」(同CC支配人、駒井雅之氏) また、昨年日本シニアオープンを開催した能登CC支配人、米井一夫氏は、 「コースへの被害はほとんどなし。電気も大丈夫でしたが水が……。当コースでは井戸水を使用しており、露天風呂などは温泉なのですが、配管が老朽化していて、一部破損し女子風呂などは使えなくなりました。震災直後から飲料提供などを行いましたが、NHKがテロップを流してくれたこともあり、被災直後から地域住民が200人ほど避難してこられ、貢献できました」 同CCは1月11日より営業再開。片山津GCでも1月3日には営業。 昨年、日本女子オープンを開催した芦原GCも断水や停電といった被害はなく、高台にあることから地震発生の当日には津波避難のために開放している。30人ほどの住民が避難しており、コース営業はすでに2日から行っている。
震源地に対面する能登半島付近は、能登CCあたりから金沢地区、加賀地区に入ると被害は比較的軽微だったようだ。余震はまだ続いているが、これからも注視していきたい。こうして見ると、震源地に対面する能登半島付近は、能登CCあたりから金沢地区、加賀地区に入ると被害は比較的軽微だったようだ。 余震はまだまだ続いているが、これからも注視していきたい。 ※週刊ゴルフダイジェスト2024年1月30日号「バック9」より ※2024年1月16日9時53分一部加筆修正しました。
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