万博会場へのアクセス問題『中央線』に集中必至 スタッフ間に合わず「開場できない日があるかも」担当者
ポーランドやチリは平野区や守口市に滞在することを検討しているということですが、実際に記者が候補地から万博会場付近まで行ってみると…。 【記者リポート】「宿舎を出てから現在の終点まで55分でした。会場までは延伸中の1駅あるので、およそ1時間程度かかることになります」
■会場までのアクセスは大阪メトロ・中央線に集中
さらにすべての宿舎から会場までのアクセスは、最終的に大阪メトロ・中央線に集結します。 普段から通勤・通学で混雑する中央線ですが、万博期間中は多い日で、来場者およそ12万人が利用する予定で、1時間あたり16本から24本に増便しても、ピーク時の混雑率は140%になるとの予測もあります。 しかも、そもそもこの予測には、万博で働くスタッフの人数は含まれていません。 これには市民、そして各国双方から不安の声が…。
【中央線を利用する人】「すごく大変なことになるんだろうなって。ベビーカーとか使ってるから、色々気を使わなきゃいけないかなって思いますね」 【中央線を利用する人】「今の時点でも結構多いなと思って。使ってる人からしたら、今以上に過密って考えられない」
【スイス担当者】「スイスにはラッシュアワーがありません。でも分かっているよ。日本では地下鉄でこんな感じになるんだよね。これはでもあなたたちのいつものルーティーンだよね。愛知万博では本当に来場者が多かったから、シャトルバスが出ていました」
■博覧会協会は「中央線にトラブルあれば、万博会場を開けられない日も」
運営する博覧会協会は、この状況をどうとらえているのか聞きました。 【博覧会協会 淡中泰雄交通部長】「地下鉄需要の重なりを見て、可能な範囲で(海外スタッフの出勤を)前倒ししていただくとかは、これから調整していただく必要がある。(Q.中央線止まった時の影響は?)そこはこれから検討しないといけないところ。(Q.スタッフも来られないと会場も開けられない?)そうですね、それはケースとしてありうると思いますね。(来場者に)たくさんき来ていただいても、メトロが止まると帰れなくなるので) 来場者が会場入りする方法は、新大阪や空港発のシャトルバスなども想定されていますが、各国のスタッフは道路渋滞なども考慮し原則、中央線を利用することになっています。 会場アクセスの大きな比率を中央線が担っている以上、トラブル時には万博会場を開けられない日も出るという驚きの可能性を示唆しました。 より具体的な運営方法を検討する段階に入って明らかになった課題。市民生活と万博の両立に向けて乗り越えるべき壁はまだまだありそうです。