モアナの勇気に背中を押されること間違いなし!前作から3年後の新たな冒険劇を描く、映画「モアナと伝説の海2」の見どころ
2017年に公開された「モアナと伝説の海」は、第89回アカデミー賞(R)や第74回ゴールデングローブ賞など数々の映画賞にノミネートされ、米国を除く世界でNo.1の興行収入を記録する大ヒットとなった。2023年には配信サービスにおいて映画史上世界No.1の視聴数を突破し、世界で最も観られた映画となった。今回、「モアナと伝説の海」の待望の続編「モアナと伝説の海2」が12月6日より全国公開され、大ヒットとなっている。そんな本作を、公開前に試写で観た感想を紹介(以下、ネタバレを含みます)。 【画像】映画「モアナと伝説の海2」のワクワクする場面カットをチェック! 【ストーリー】 前作での壮大な冒険から3年。妹のシメアが生まれて少し大人へと成長したモアナは、愛する家族と島の仲間たちとともに暮らしていた。 ある日、「かつて人々は海でつながっていたが、人間を憎む神によって引き裂かれた。海の果てにある島に辿り着けば呪いは解け、世界は再びひとつになる」という伝説を知る。 モアナは人々の引き裂かれた絆を取り戻すため航海に出ようとするが、その島に近づこうとすれば、“生きては帰れないかもしれない”というほどの危険に満ちた冒険。愛する人たちを守るため、モアナは島の新しい仲間たちと一緒に新たな冒険へ旅立つのだった…。 ■モアナの妹シメアや個性的なキャラクターたちのかわいさに悶絶! 前作は、盗まれた女神の“心”を取り戻し、世界に平和をもたらすという大きな使命を課せられた少女モアナの冒険を描いていた。生まれ故郷の島と周囲の海しか知らなかったモアナが、悩み傷つきながらもさまざまな苦難を乗り越え、自らの運命を切り開いていく姿に多くの観客が感動した。 続編となる本作は、前作から3年が経ち、少しだけ大人になったモアナと幼い妹シメアの強い絆や、モアナの新たな冒険が描かれる。 前作でも活躍した人気キャラのマウイ、ヘイヘイ、プアが再登場するのもうれしいポイント。マウイは風と海をつかさどる半神半人の英雄で、前作の冒険を経て、モアナと固い絆で結ばれた相棒だ。神に与えられた巨大な釣り針で自然現象を操り、あらゆる生き物に姿を変えられる能力を持つ。とても頼もしいルックスで、US版の声優がドウェイン・ジョンソン、日本版の声優が尾上松也というのも大きな魅力。 ヘイヘイはモアナがかわいがっているニワトリで、目の前にあるものはなんでも飲み込むような予測不能な行動を取るが、時に驚きの形でモアナをサポートする場面も。常に我が道を行く愛すべきキャラクターである。 プアは前作では小さな小ブタだったが、モアナの成長とともに体も心も大きく成長。元気いっぱいだけど、怖がりな一面があるのもかわいい。モアナのことが大好きで、いつもついて回っているキュートな存在。 モアナの妹シメアも愛らしいが、個人的にはプアが一番のお気に入り。プアのかわいい仕草や表情は見ていて飽きないし、たくさんの癒やしをくれる。 キャラクター好きの人はちょっぴりお間抜けなヘイヘイや、プアのかわいさに悶絶すること間違いなし! 今回は、マウイ、ヘイヘイ、プアのほかにもモアナと冒険をともにする仲間がいる。それがケレ、モニ、ロトの三人だ。 ケレは植物を愛する料理担当の老人で、農作物や植物のことなら何でも知っていて頼りになる人物。モニは英雄として語られるマウイとモアナを“推し”ており、島の歴史や神話に詳しい頼もしい青年。ロトはモアナの冒険に欠かせない大きなカヌーの設計を担当した天才肌の頼れる船大工の少女。この三人のサポートによって、モアナは過酷で危険な状況を乗り越えていく。 ■豪華声優陣の抜群の歌唱力が堪能できる劇中歌にも注目 前作で大きな話題となった楽曲「どこまでも ~How Far I'll Go~」に続き、本作では“大切な人たちのもとへ二度と戻れないかもしれない危険が待つ航海へ出るモアナが、新たな運命に漕ぎ出す決意”を歌った「ビヨンド ~越えてゆこう~」が劇中歌として流れる。歌うのは、前作でもモアナ役の日本版声優を務めた屋比久知奈で、今回ものびのびとした美しい歌声を聞かせてくれる。 また、マウイ役を尾上松也が続投し、青年モニ役を小関裕太、少女ロト役を鈴木梨央、頑固な老人ケレ役を山路和弘、コウモリのように舞いモアナを惑わすマタンギ役をソニンが担当。ドラマや映画、ミュージカルなどで活躍する実力派俳優陣が、抜群の歌唱力と表現力で見事に楽曲を歌い上げているのも本作の大きな見どころだ。 そして今回一番驚いたのは、リアルな波の表現。大きなスクリーンで観ると、まるで目の前に本物の海が広がっているように見え、海と心を通わすことができるモアナでさえも操れないような荒れる波は恐ろしく、飲み込まれそうになる感覚に陥ったほど。これはぜひ多くの人に劇場で体感してもらいたい。 それと、前作でも人気を博したココナッツの海賊カカモラが、今回再びモアナと対決するシーンが遊び心満載で楽しかった。カカモラはココナッツでできた鎧を身につけ、毒矢を武器に戦うのだが、今回も容赦なくモアナたちを毒矢で攻撃する。とても重要なシーンで登場し、前作では描かれなかったカカモラの秘密が描かれていたのもうれしいサプライズだった。 世界を再びひとつにするため海の果てにある島を目指し、困難を乗り越えていくモアナの姿に勇気づけられる本作。ぜひ劇場の大きなスクリーンで鑑賞してもらいたい。 文=奥村百恵 (C) 2024 Disney. All Rights Reserved.