ホストから窃盗を繰り返した“令和のキャッツアイ”。本人が語った「逮捕されて本当によかった」理由
犯罪に手を染めてから“いつか捕まるんじゃないか?”
売掛はクセになってしまい、額はどんどん上がっていく。こうして歌舞伎町にどっぷりとハマっていった。そして担当のホストが何人か変わりゆく中で、“令和のキャッツアイ”として共に逮捕されたBさんに出会う。 「共犯者のBは歌舞伎町では有名な子だったんですが、彼女と話しているうちに、窃盗で結構な額を手に入れていることを知ったんです。ホストは脱税してるから、盗んでも警察に通報されることはない、みたいな。それで当時は好奇心でやってしまったんです。 合鍵をもっているホストの家に行ってみると、紙袋に1200万円もの現金が置かれていて。 それをBから『半分ずつね』って、600万円を渡されて」 こんなに簡単に大金が手に入るなんて……Aさんは驚いた。しかし、犯罪に手を染めてから“いつか捕まるんじゃないか?”という不安に苛まれるようになった。 「警察に捕まる夢を見るようになって。お酒に酔っているとき以外は、ずっと捕まることを考えていて、精神的に苦しかったです。ただ、1回やってしまったら、もう引き返せないというか、何回やっても同じというか。やり続ける(盗み続ける)という選択肢しかありませんでした」
捕まった瞬間は“ようやく止めてもらえた”
逮捕当時は窃盗したお金でホストに通っていたというが、恐ろしいことに「高級ソープで働いたお金だけじゃ足りなかったから」とうつむく。 「好きなホストがいました。彼は私以外に同棲している“エース”(いちばんお金を使う客)がいて、その子が月300万円とか使っていると聞いて。そのポジションになりたくて、どうしてもお金が欲しかった。 店に行けば、必ずアフター(店外デート)もしてくれて、お泊まりもしてくれて、すごく優しくて大好きな担当だったけど、別の女の子と住む家に帰っていく後ろ姿を見て、不安で不安で仕方がなかった。彼のせいにするつもりはないし、窃盗した理由にはならないと思いますけど」 そして、ついに警察が家にやって来る。 「捕まることばかり考えていたので、捕まった瞬間は、“ようやく止めてもらえた”って安心したんですよね」