まだ出来たはず…。ビッグクラブで主力のまま引退したスター選手6人。今夏で引退するトニ・クロースの前例は?
DF:フィリップ・ラーム(元ドイツ代表) 生年月日:1983年11月11日 引退年:2017年夏(33歳) 引退時の所属クラブ:バイエルン・ミュンヘン(ドイツ) 現役最終年リーグ戦成績:26試合1得点2アシスト 11歳から育ったバイエルン・ミュンヘンで23個のタイトルを獲得し、ドイツ代表としても2014年のブラジルワールドカップ優勝に導いたフィリップ・ラームは33歳の若さで現役を引退している。 右SBを本職としていたラームだが、2013年夏に監督に就任したジョゼップ・グアルディオラの下では中盤でプレーするなどプレーの幅を広げていた。キャリアの晩年に向けて、新たなプレースタイルを手にした中で、ペップが退任した翌シーズンにあたる2016/17シーズン限りでスパイクを脱ぐことを決断した。 引退の理由について問われたラームは「キャプテンとして常にトップパフォーマンスでプレーすることは重要なことで、来シーズン以降それができるとは思えなかった」とコメント。トッププレーヤーのまま引退することを望んでいたそうだ。現役ラストマッチとなったブンデスリーガ最終節フライブルク戦でいつも通りスタメンに名を連ねたラームは87分までプレー。その5分前にベンチへと退いた同タイミングで引退するシャビ・アロンソとともに溢れんばかりの拍手に包まれてプロサッカー選手のキャリアを終えた。
MF:パベル・ネドベド(元チェコ代表) 生年月日:1972年8月30日 引退年:2009年夏(36歳) 引退時の所属クラブ:ユベントス(イタリア) 現役最終年リーグ戦成績:32試合7得点6アシスト チェコ人史上最高の選手という呼び声が高いパベル・ネドベドもユベントスでほとんどの試合で先発出場するほどの実力を持ちながら引退を決断している。 1996年のユーロ(欧州選手権)で母国を準優勝に導く活躍を披露したことで一躍有名となった「チェコの大砲」は、持ち前の運動量と強烈なミドルシュートを武器に代表とクラブで活躍。ユベントスでプレーしていた2003年にはその年の世界最高の選手へ贈られるバロンドールを受賞している。 ユベントスのサイドで絶対的な選手に君臨しながらネドベドは2008/09シーズン後の引退を決断した。引退の理由については「まだプレーすることを楽しんでいるが、体力と精神状態を考えると、若い選手に道を譲るべきだと思った。これからは家族との時間を大切にしたい」と明かしている。当時はすでに36歳と大ベテランと言われる年齢だったが、他の選手にポジションを奪われる気配がなく、トッププレーヤーのままユニフォームを脱いだ。