顔認証し年齢や性別を推定…生成AIでオススメ文具を提案 福井の店舗で実証実験スタート
福井工業大学AI&IoTセンターは12月22日、生成AI(人工知能)などを活用して来店者に文具を提案する「AI文具診断」の実証実験を福井県坂井市春江町のホリタ文具春江店で始めた。顔認識技術で来店者の年齢や性別を推定し、使う場所や購入目的に合ったお薦めの文具を紹介する。 同センターは文具店経営のホリタ(本社福井市)と連携し、2020年からデータサイエンスを活用した顧客対応などの研究を進めている。今回は、生成AIなどによる商品提案の販売促進効果を検証する。 同センターの芥子(けし)育雄教授と学生らの研究チームは、生成AIに同社が選んだ約80種類の商品を学習させた。来店者がタッチスクリーンで「学校」「ギフト」など使用場所や購入目的を選ぶと、顔認識で推定した年齢や性別に応じて、お薦めの文具とその理由、商品の特徴を表示し、同社のキャラクターが解説する。 体験したあわら市の30代男性は「多くの商品からどれを選んだらいいか分からないことがあるので、便利だと思った」と話した。来年1月中旬ごろまで実験を続け、属性によりどんな商品を紹介したかや、販売につながったかなどのデータをまとめる予定。 同社の堀田敏史社長(41)は「店のスタッフにはない視点から商品を提案してくれて、エンターテインメント性がある」と期待した。