「国民健康保険」と「国民健康保険組合」の違いが分かりません。どちらが良くて、どう選べばよいのでしょうか?フリーランス3年目の私にとって、どちらがよいでしょうか?
フリーランス(個人事業主)が加入できる健康保険として、国民健康保険(国保)がありますが、他にも「国民健康保険組合」という選択肢があります。本記事では、国民健康保険組合(国保組合)について解説します。
フリーランスの健康保険の加入には4つの選択肢がある
健康保険に加入する際には、まずはいくつかの選択肢があることを確認しましょう。フリーランスが健康保険へ加入するには、4つの選択肢があります。 図表1
筆者作成
国民健康保険と国民健康保険組合の違いは?
一般的に国民健康保険が「国保」と呼ばれるのに対して、国民健康保険組合は「国保組合」と呼ばれています。制度自体は似ていますが、国民健康保険組合と国民健康保険で大きく違う点は、加入対象者と保険料です。 ■加入対象者 国民健康保険は、会社の健康保険に加入している人や、後期高齢者医療制度の対象者でなければ、誰でも加入できます。一方で、国民健康保険組合は住んでいる地域や業種、職種によって加入対象者が制限されるため、誰でも加入できるとはかぎりません。 国民健康保険組合は同じ業種や職種の従事者で組織されており、また全国で1つの組織ではなく、地域ごとの組織で運営されています。そのため、組合ごとに加入条件は異なりますが、おおむね以下のような加入条件となっています。国民健康保険組合には、加入条件に該当する人と、その世帯に属する家族が加入できます。 ・特定の業種や職種に従事している ・組合加盟の団体に所属している ・指定の地域に住んでいる、または事業をしている ■保険料 国民健康保険の保険料は、基本、前年の所得額に応じて算出されます。一方で、国民健康保険組合の保険料は、所得額の基準が保険料の算定に含まれている組合もありますが、年齢や資格などだけで決まる一部の組合もあり、その場合は所得額の増減の影響を受けません。 図表2に、いくつかの国民健康保険組合の保険料(令和6年度の月額)を一部例示しますが、保険料は組合ごとにかなり違いがあります。 図表2