出産手当金って今いくらもらえるんですか?それって出産にかかる費用は0円になるんでしょうか?
出産にかかる費用や出産時の休業時の生活費をカバーできる制度を知りたいと考えている方は多いでしょう。 本記事では、出産手当金の概要を紹介するとともに、出産にかかる費用を少しでも抑えるために利用できる制度を複数紹介します。出産にかかる費用で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
出産によって受け取れる出産手当金とは
出産手当金とは、出産のために会社を休んでいた期間に支給される手当を指します。労働基準法第65条では、企業は6週間以内に出産を予定している女性が休業を請求した場合、その女性を就業させてはいけないと定められています。 なお、多胎妊娠の場合は14週間以内です。出産後は、8週間を経過しない女性の就業を禁じることも定められています。しかし、産前産後の休業中に賃金や手当が支払われるかについては、労働基準法による定めはありません。 そのため、産休中の給与や手当は企業の就業規則によって異なり、企業が産休中の給与を支払わないと決めていれば、産休を取得した女性はその間の収入が激減してしまいます。出産手当金は、そのような産休中の女性の生活を守るために設けられた公的医療保険による制度なのです。 ◆支給金額 出産手当金の支給金額の算出方法は、実際には加入している健康保険ごとに異なりますが、おおむね以下のような計算式によって算出されます。 ・「支給開始日より前の12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した金額」÷30日×2/3相当額 支給開始日より前の就業期間が12ヶ月に満たない場合は、以下どちらかのうち低い金額が適用されます。 ・支給開始日に該当する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均値 ・標準報酬月額の平均額 普段の給与分をそのまま支給されるわけではありませんが、産休を取得したい人にとっては心強い支援といえるでしょう。 ◆支給期間 出産手当金の支給期間は、出産日以前42日から出産日の翌日以降56日までの範囲で、会社を休業し給与の支払いを受けられなかった期間が該当します。なお、出産日が予定とずれて遅くなった場合は、産前42日+予定日から遅れた分の日数+産後56日の期間で支給を受けられる場合もあります。