映画「アイアンクロー」舞台挨拶で有田哲平が昭和からのプロレスファンならではの視点でPR「ハリー・レイスは似ていた」
実在のプロレスラー、フリッツ・フォン・エリック一家の実話をもとにした映画「アイアンクロー」(4月5日公開)の特別先行上映会が3月28日、東京・新宿のkino cinema 新宿で行われた。 上映前には舞台挨拶が行われ、新日本プロレスの棚橋弘至、プロレスファンで知られるくりぃむしちゅーの有田哲平が登壇した。 観客はこれから映画を見る段階とあって、ネタばらしにならないように慎重な2人。有田は「内容に関しては呪われたエリック一家を描いているので、皆さんが何となく知っている知識のストーリーになると思う。だけど、所々にプロレスファンだったら唸ってしまうようなシーンがある。“この選手って、あの人のことじゃない”みたいにニヤニヤしちゃう瞬間がたくさんある。そういうところを楽しんでほしい。ネタバレしたくないが、ハリー・レイスは似ていた。フリッツ・フォン・エリックが主宰していたWCCWの試合のシーンがたくさん出てくる。その試合の感じも、その当時のプロレス。今の最先端のプロレスではなく。それが懐かしくていい」などと昭和からのプロレスファンならではの視点。
棚橋はレスラー目線で「プロレスを真正面から描いている。練習や、試合までの精神的な負担とか。そのストレスをレスラーがどう感じているかとか細かいとところまで描いてくれている。現役レスラーとしては、レスラーの気持ちが少しは皆さんとシェアできるのではないかと思った」と登場するレスラーたちの心の動きに注目。 また作品ではたびたび試合のシーンが出てくるのだが「ロックアップの時の足の運びとか腕の取り方とかを見ていた。ヘッドロックの時の足の開きとかも。ヘッドロックをやる時、取り方が悪いとバックドロップで投げられやすい。なので、僕らはヘッドロックを取る時は相手と向かい合う。全然不自然な感じはなかったので、チャボはやりますよ」と試合の監修を務めた、かつての名レスラー、チャボ・ゲレロ・ジュニアの手腕を絶賛した。 アイアンクローというのはエリック家に伝わる、代名詞といえる技。手のひらで相手のこめかみを締め上げる技なのだが、棚橋は「中西さんに食らったことがある。一時期、すごく多用していた。手がむちゃくちゃでかいんで、顔面が隠れてしまうくらい。アイアンクローをしながら大外刈りをするとかアレンジし始めた。でも中西さんは使い続けないという悪いところがあって、飽きちゃったんですよね」と今は引退している中西学のエピソードを明かした。