フィリピン、中国の南シナ海での行動「攻撃的」 対話も呼びかけ
[マニラ 26日 ロイター] - フィリピン政府は26日、南沙(英語名スプラトリー)諸島のサビナ礁付近で同国と中国の船舶が衝突するなど、過去1週間に発生した空と海での事案を巡り、中国が南シナ海で「攻撃的、非規範的、違法」な行動を繰り返していると非難した。一方、中国海警局はサビナ礁付近に「違法侵入」したフィリピン船を取り締まったと発表した。 両国は先月のハイレベル協議で、海洋紛争をより適切に管理するため「信頼の回復と再構築」が必要との見解で一致した。 フィリピン国家海事評議会は26日、中国側の行動は「憂慮すべきもの」で「この海域の状況を緩和し、対話と協議のための環境を整えるという中国の約束に疑問を投げかける」と指摘。その上で、南シナ海問題でフィリピンは外交を通じた解決を目指すとし、中国に「建設的な対話の道に戻る」よう求めた。 テオドロ国防相は26日、中国側の行為は「明らかに違法」と非難し、「中国のそうした行為を予測し、それに慣れる準備をしなければならない」と記者団に語った。 中国海警局は26日、サビナ礁付近に「不法侵入」し「危険な方法で海警局船に接近し威嚇」したフィリピン警備船2隻に「取締り措置」を取ったと述べた。