「闇バイト」による強盗事件などが関東で多発する中、大阪でも闇バイト関連の事件が相次いでいることがわかりました。警察庁は闇バイトに応募する人物に対し「必ず捕まえる」との警告文を公開しました。 　的井文謙 記者 　「午前9時です。今井容疑者を乗せた車が豊中警察署から出ていきます」 　15日朝、送検された職業不詳の今井裕治容疑者（37）。今年4月、大阪市内のマンションに窃盗目的で、バールを持って侵入した疑いがもたれています。今井容疑者は指示役とみられていますが、その実行役が「闇バイト」で参加した男でした。 　警察によりますと、今井容疑者は闇バイトで集めた実行役をSNSで指示する「匿名・流動型犯罪グル―プ」、いわゆる「トクリュウ」のリーダーとみられています。 　闇バイトを巡っては、大阪市淀川区の高齢者からキャッシュカードや現金を盗んだとして、今月10日に逮捕された長田聖司容疑者（26）が「闇バイトを紹介してもらった」と話すなど、大阪でも被害が相次いでいます。 　そんな中、警察庁は14日、ホームページやSNSに闇バイトに応募する人物への「警告文」を公開しました。 　「闇バイトはアルバイトではなく、紛れもない犯罪行為です。知らなかったという言い訳は警察には通用しません。必ず捕まえます」 　闇バイトは抜け出そうとしても、自身や親に「危害を加える」などと犯罪グループから脅されることが多く、警察は若者への啓発を強化しています。 　大阪府警西成署・辻本浩嗣 生安課長 　「（犯罪グループは）『簡単』、『短時間・高収入』、『ホワイト案件』といった甘い言葉で犯罪を実行する者を探しています。脅迫にあっても、必ず引き返すことができるチャンスはあると思います。そういう勇気は持ってください」 　講義を受けた生徒 　「何個かバイトをはさんでから、最後、強盗などに入るのだなと思った。（高校生が）だまされやすい内容で誘ってくるんだなと思いました」 　「少しでも怪しいと思った時点で、親に相談したり、学校の先生に相談したいなと思いました」 　警察庁は「勇気を持って抜け出し、すぐに警察に相談すれば、あなたや家族を確実に保護する」と呼びかけています。甘い誘いで「使い捨ての闇バイト」を募集する、犯罪集団の指示役たち。加担した先に、待つものは…。