お笑い歴43年!久本雅美さん「生涯現役でいるために自分に飽きない人間でいたい」|STORY
◆生涯現役を貫けるように挑戦しつづけます 東京に出てきて劇団に入団したのが22歳なので、もう43年になりますね。1人ではここまでやって来れなかったと思います。皆さんに支えられてですよ、本当に。それに毎回現場って人も内容も違って面白くてね、飽きないんですよね。でもいちばん大切なのは、自分に飽きないようにすることだと思うんです。人生の階段を登っているときって階段を上がるその途中に踊り場があって、一瞬振り返ったり前を向いたりするんですけど、その踊り場にいつの間にか長くいすぎちゃうことありませんか?気が付くと自分の考え方や自分のものの受け止め方が停滞してつまらないなあと、自分に飽きてしまうんです。それは避けたいなって思っています。上には上の景色があるので、いつまでもその階に立ち止まるんじゃなくて常に上がっていける人生にしたいですね。 ずっと生涯現役を貫いて生きていきたいので健康第一で、舞台に立ち続けたいと思っています。テレビのお仕事もオファーをいただけることに感謝で全力でやり続けたいけど、どんどん若い人たちが出てくるし、若い方はエネルギーもある。新しい世界も広げてくれる。時代や人が変わっても私らしく輝いていられる存在になりたいですね。この歳だから無理とか制限せずに、いくつになっても挑戦していきたいです。怯むことなく! ◆60歳すぎるとイライラや人間関係の悩みも減り穏やかに 基本的にせっかちなので段取りが悪かったり、自分の中のリズムが狂うと「ん?」って思ったりはありました。30代40代はピリピリしてましたし、自分のエネルギーが有り余ってたので、忙しい時こそ飲みに出かけて朝まで飲んでましたしね。今はもうゆっくりしたいなって思うようになって、60歳すぎると本当に穏やかになるんですよ。だから怒ることもイライラすることもあまりなくなりましたね。 めったに苦手な人ができない私なんですけど、昔は人間関係に悩んだ時もありました。現場でうまくコミュニケーションがとれない人がひとりいてね、無視とまではいかないけど私のことを全く受け入れてくれてない状態…。私のこと嫌っている?避けている?って聞かなくても自然と感じてしまいますよね。そういう人がひとりいるってだけで気持ちが沈んでしまって。その人に会うのが嫌で現場に行きたくないなって思うようになったんです。でもあるとき、こうなったら「世界一仲良くなってやるぞ」って腹をくくって「おはよう!」「お願いします!」の挨拶をまずは明るくいうようにしました。そうするとそれが相手にも伝わったのかだんだん普通に話せるようになって、笑えるようにもなって、自分でも驚くくらいに相手の反応も変わっていって…最終的には一緒にご飯に行きました!「悩みのないところに行きたければ、墓場に行け」って言葉があるけれど、まだそれは早いんだよね(笑)。