中国、李尚福前国防相の解任から8カ月後に党籍除名…「贈収賄」
中国当局が昨年10月に電撃解任した李尚福前国防相(66)を中国共産党から除名した。 27日の国営中国中央TV(CCTV)によると、中国共産党中央政治局はこの日の会議で「李尚福問題の審査結果と処理意見に関する報告」を審議後に通過させ、李尚福前国防相の党籍を除名し、第20期党大会の代表資格剥奪を決定した。中央政治局は李前国防相の上将階級も取り消すことにした。 中央政治局は「中央軍事委員会規律検査委員会・監察委員会は事件調査中に問題点を発見し、(党)中央は研究を経て2023年8月31日に中央軍事委規律委・監察委が李尚福氏の厳重な規律・法律違反問題の調査を開始することにした」と明らかにした。 続いて「調査の結果、李氏は政治規律を深刻に違反しながらも組織の審査に抵抗し、組織規律を違反して本人と他人のために人事上の利益を図った」とし「職務上の便宜を利用しながら他人の利益を図って巨額の金銭を受けて収賄罪の疑いがあり、正当でない利益を図るために他人に金銭を渡して贈賄罪の疑いがある」とした。 中央政治局は「審査と調査中に李氏のその他の規律・法規違反問題も発見された」とし「李氏は党と軍隊の指導幹部として初心と使命を捨てて党性原則を喪失し、その行為が党中央と中央軍事委の信任を裏切り、軍隊装備領域の政治生活と産業領域の気風を深刻に汚し、党の事業と国防・軍隊建設、高級指導幹部イメージに莫大な損失を与えた」と伝えた。 また「性質が極度に深刻であり、影響が極度に悪く、被害が特に大きい」と強調した。 中央政治局は「李氏の犯罪容疑問題を軍事検察機関に送致して審査と起訴を依頼する」とし「党籍除名処分は(来月15-18日に開かれる)中央委員会全体会議で追認を受ける」と明らかにした。 昨年3月に任命された李尚福前国防相は5カ月後の昨年8月29日の中国・アフリカ平和・安全保障フォーラムに出席した後、公式的な場から姿を消した。それ以降、中国共産党政治局集団学習や国慶節レセプションなど幹部がそろって参加する行事にも欠席し、失脚説が提起された。 中国当局は李尚福氏が突然消えた理由を説明せず、約2カ月後の10月24日の全人代常務委員会第6回会議で李氏の国防相・国務委員・中央軍事委員職すべてを免職するとだけ発表した。