県内最古級 旧石器時代の炉跡を普天満宮洞穴遺跡で発見
世紀の大発見となるかもしれません。 宜野湾市にある普天満宮洞穴(ふてんまぐうどうけつ)で、県内最古級とみられる旧石器時代の炉跡(ろあと)などが発見されました。 【写真を見る】県内最古級 旧石器時代の炉跡を普天満宮洞穴遺跡で発見 沖縄国際大学 新里貴之准教授 「琉球列島では3万6000年前くらいから間違いなく人が住んでいて、その後どういう風に生活していたかがまだわかっていないので、そういうものを今後分析できる非常に重要な遺跡のひとつなんだろうと思っています」 「きわめて冷静に話しているつもりなんですけど、実は興奮しています。ものすごく興奮していて」 旧石器時代の遺跡を発見したのは、沖縄国際大学の学生およそ20人が参加する考古学研究室です。 考古学研修室ではおととしから普天満宮洞穴で発掘調査を行っていて、去年8月に県内最古級とみられるおよそ3万1000年前の火をたいた痕跡=炉跡を発見しました。新里准教授によりますと、炉跡から見つかった灰には旧石器時代の人類が食べていた物が含まれている可能性もあるということです。発掘作業を行った学生は…。 社会文化学科3年 中道美海さん 「他の土とは色が違ったので、堀り進めていくほどもっと広範囲に見えてきて。先生たちから、「もしかしたらこれが人が生活していた痕跡かもしれない」と聞いてわくわくしました」 このほか今回の調査ではおよそ1万1000年前の人類の頭蓋骨の一部なども見つかっています。考古学研究室は今回見つかった人骨などを分析するとともに、ことし8月に炉跡が見つかった場所をより深く堀り進めて、更に古い時代に人類が生活していた痕跡が無いか調べることにしています。 普天満宮洞穴は聖域とされているため、これまで発掘調査が行われてこなかったということなんです。そのため、今回の調査では次々と遺物が見つかっているそうです。3万年以上も前の人類の痕跡…ロマンを感じる今後の調査研究に期待が高まります。
琉球放送