【独自取材】“裏金”リスト 自民党の安倍派・二階派議員は現時点で42人
■一体何に使った?“裏金”の使い道は?
今回“裏金”が分かった42人の「使い道」は次の通り。 最も多い「事務所で保管・未使用」は15人、次いで「事務所経費・会合費等」は7人、「不明・未回答」は9人、そして「政治活動費」は9人などという結果だった。 東京地検特捜部に逮捕・起訴された池田佳隆議員や、在宅起訴された大野泰正議員の使い道は明らかにされておらず、「不明・未回答」としている議員は今後、具体的に説明する必要がある。 注目すべきは「政治活動費」だ。政治活動費とは一体何を指すのか、具体的にどのような政治活動に使ったのか、この言葉では“使い道”が明らかになっているとは言いがたい。「使い道をぼかしている」と受け止められても仕方ないだろう。 有権者や国民の理解を得るためには各議員に対してさらなる説明責任が求められる。 ◇ 【主な使い道】 「事務所で保管・未使用」 15人 「事務所経費・会合費等」 7人 「不明・未回答」 9人 「政治活動費」 9人 「その他」 2人
■安倍派“5人衆”は?
安倍派の幹部のいわゆる“5人衆”はいずれも“裏金”を受け取っていた。その中でも萩生田前政調会長が2728万円と最も高い額となった。また世耕前参院幹事長は1542万円を「政治活動費」に使ったとしているが、具体的に何に使ったのか明らかになっていない。使い道についてはそれぞれ以下のようにコメントしている。 ◇ 萩生田光一 議員 2728万円「国会議員・外国要人・マスコミ等との会合、出張時の政務活動費」 世耕弘成 議員 1542万円「政治活動費」 松野博一 議員 1051万円「国会議員や有識者との意見交換会合費など」 高木毅 議員 1019万円「会食費や交通費等など」 西村康稔 議員 100万円「個人の政治資金パーティーの収入の一部として計上」
■今後は?実態解明に向けて
安倍派に対して東京地検特捜部の刑事処分が出され、捜査が一区切りしてから10日あまりが経過した。こうした中、安倍派は1月31日、政治資金収支報告書の訂正を総務省に届け出る。 修正される派閥の収支報告書には所属議員に対していくらキックバックされていたのか、いくら中抜き・プールがあったのかが記載されるため“裏金”の実態解明に向けて注目されている。 日本テレビの2024年1月31日時点での取材では、“裏金”を受け取ったことが確認できた議員は42人だが、今回の修正を受けて安倍派の所属議員は自らの政治団体の収支報告を随時修正する見通しで、人数は今後さらに増えることは確実だろう。 今後、新たに“裏金”が明らかになる議員や、いまだ“使い道”を明確にしていない議員には、正確で明確な説明が求められている。
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