祝20歳! 「つば九郎」は勝利を呼ぶツバメ…!?
それでは、再び表1をご覧いただきたい。94年の開幕戦登場以来、連続出場記録を更新中のホームでは勝率5割を切ったことが3回しかないのに対し、敵地アウェーでは14回も5割を切っている。元々、どの球団もホームで強い傾向があるプロ野球ではあるが、ヤクルトもその通りの結果となっている。しかし、注目していただきたいのは表2に示したように、つば九郎が「誕生前」と「誕生後」のホームゲームでの成績比較だ。こちらをご覧いただければ一目瞭然であるが、「誕生後」の勝率が格段に上昇しているのが分かる。 合計試合数が違うとは言え、「誕生前」の32年間で勝率5割未満の年が21回あったのに対し、「誕生後」は20年間でたった3回だけと、目に見えて減少している。その裏には、90年に監督就任した名将・野村克也氏が行ったデータ重視の野球や、それを引き継いだ若松勉監督のチーム力全体の底上げなどが功を奏したことは言うまでもない。しかし、そこには微力ながらも選手とファンを一体化させ、チーム全体を盛り上げる「ツバメの苦労」もあったのではないだろうか。スワローズ並びに球界全体を盛り上げ続けるつば九郎には、マスコット史上初となる2000試合連続出場をぜひとも達成してもらいたい。 (株)日刊編集センター