18・19日に大山公民館で「波の伊八」没後200年でイベント 鴨川(千葉県)
安房の三名工の一人、初代波の伊八(武志伊八郎信由)の没後200年に当たり、出生地の鴨川市で18、19日、記念イベントが開催される。同市大山公民館を主会場に、作品の写真パネル展や研究者による講演などが予定されている。 武志伊八郎信由は、宝暦2(1752)年に現在の鴨川市西条地区に生まれ、安房や上総、江戸など広い地域で、寺社の彫り物を手掛けた。作品の多くに「波の伊八」の由来となる特徴的な波を描き、彫り物大工の間で「関東に行ったら波を彫るな」といわれ、葛飾北斎の「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」にも影響を与えたとされる。 今年は、文政7(1824)年に73歳で没して200年の節目。伊八を顕彰する地元の「波の伊八鴨川まちづくり塾」などでつくる記念キャンペーン実行委員会が、「改めて地域の誇りとして、波の伊八を知る機会にしよう」とイベントを企画した。 両日とも写真パネル展とマルシェを開催(午前10時~午後4時)。この他、18日は伊八の研究者で「名工波の伊八、そして北斎―伊八五代の生涯―」を出版している片岡栄氏の講演「伊八との出会い」(1時半~3時)を予定。 19日は、川代神楽保存会による「川代神楽舞」(午後1時~1時半)、神田あおいさんの講談「初代波の伊八物語」(1時半~2時)、「波の伊八」が持ち歌の演歌歌手、美月優さんのステージ(2時半~3時)、大山音頭の会による「大山音頭」の披露(3時15分~3時45分)がある。 また、開山1300年となる大山寺では、柴燈護摩(火渡り神事・午前11時~午後1時)も営まれる。 講演と講談などの入場は無料だが、資料代として500円が必要。 問い合わせは、波の伊八鴨川まちづくり塾の島津さん(090―8840―1873)へ。