脱炭素はなぜ必要か 先行地域 川路で参加体験型の学習会【長野県】
長野県飯田市の脱炭素先行地域に指定される川路地区はこのほど、脱炭素を学ぶ学習会を川路公民館で開いた。小学生と高校生6人を含む23人が地球環境を取り巻く現実の厳しさ、連携の大切さを学んだ。 まちづくり委員会の環境保全委員会が、先行地域として脱炭素について学び、必要な取り組みを考えようと開催。市と県南信州地域振興局、飯田信用金庫でつくる環境文化都市づくりプラットフォーム「うごくる」の参加体験型学習「うごくるゼミナ~ル。」を受けた。 公認ファシリテーターの資格を持つ市ゼロカーボンシティ推進課の職員は、地球温暖化が「地球沸騰化」、気候変動が「気候危機」にそれぞれ進んでいること、世界の平均気温上昇幅を2度から1・5度以内に抑制する目標を達成するには、まず2030年までに二酸化炭素排出量を半減させ、50年に実質ゼロにする必要があると説明した。 参加した住民は「高温の影響でリンゴが例年の半分しか収穫できなかった」「カメムシが異常発生し、野菜の収穫時期が遅れた」といった身近な事例を発表した。 後半ではシミュレーションゲーム「2050カーボンニュートラル カードゲーム」を全員で体験。各グループが電力会社、金融機関などの役割を果たしながら、ほかのグループと対話を通じて連携、協働を模索した。