未来へ明るい音楽祭に OMF開幕前に首席客演指揮者の沖澤さん語る 長野県松本市
セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)が9日に長野県松本市で開幕するのを前に、OMF首席客演指揮者に就任した沖澤のどかさん(37)や、サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)代表で、2月に死去したOMF総監督の小澤征爾さんの長女・小澤征良さんらが5日、まつもと市民芸術館で記者会見した。沖澤さんは「未来につなげる明るさを持った音楽祭にしたい」と意欲を語り、征良さんは「松本の街中(まちじゅう)に、このフェスティバルに父がいるんだという気持ちになった」と明かし、OMF関係者や市民に感謝の気持ちを示した。 OMF実行委員長の臥雲義尚・松本市長と、公益財団法人サイトウ・キネン財団理事長の堀伝さんも登壇した。征良さんは今年のOMF全てが小澤征爾さんにささげるものであり、SKO発足40年、齋藤秀雄没後50年の節目になることに触れ「これらが川の流れのように一緒になり、この夏を迎えたことは特別なこと」と語った。松本に到着した当初は小澤征爾さんがいないことに「押しつぶされそうな悲しい気持ちになった」ことも明かした。 沖澤さんは指揮するオーケストラAプログラムやOMFオペラについて「最高の演奏をしたい」と力を込めた。OMFをわが街の音楽祭として大切にしてきた松本市民に向けては「OMFは世界中が注目している。街を挙げての音楽祭ということを誇りに思ってほしい」と呼び掛けた。
市民タイムス