浦和レッズ他「4チーム出場」クラブW杯と「苦戦中」の横浜FM、「本気」の川崎F【横浜FM準優勝「勝負の分かれ目」とACL「今後の戦い方」】(3)
■ランキングでは「出場できない」日本のクラブ
とにかく、競争の激しいJリーグのクラブは、ACLで戦っているクラブがその時点でリーグ最強ではないということが多い。なにしろ、今回の大会にはJ2リーグのヴァンフォーレ甲府まで出場していたのだ(そして、甲府の善戦はJリーグというリーグの競争力の高さを実証した)。 ACL優勝クラブには、2025年にアメリカで開催されるFIFAクラブ・ワールドカップ出場権が与えられることになっている。今大会が終わった時点で、アジアに与えられた4枠が決定した。2021年大会優勝のアル・ヒラル、22年大会の浦和レッズ。そして、今年の大会で優勝したアル・アイン。そして、クラブランキング上位の蔚山現代(韓国)だ。 クラブランキングというのは、ACLでの勝点などを合計したポイントによって決定し、そのためには、毎年のようにこの大会に出場してポイントを積み重ねていく必要があるが、日本のように毎年、出場チームが変わる日本のクラブがクラブランキングによってワールドカップに出場することは不可能だろう(かつて川崎フロンターレが圧倒的に強かった時期に、川崎がACLに本気で取り組んでいたら違っていただろうが、どういうわけか川崎はACLでは上位に進出したことはない)。
■「中東諸国が有利」ACLへの今後の取り組み
ACLは次のシーズンから大会方式が大幅に変更となり、「チャンピオンズリーグエリート」という名称で開催され、日本からは2023年のJリーグおよび天皇杯の結果により、ヴィッセル神戸、横浜FM、川崎の3チームが出場するのだが、神戸以外のクラブは今シーズンは苦戦中だ。さらに、2025年4月に予定されている準々決勝以降の最終ステージは、サウジアラビアでの集中開催となったため、日本のクラブによる大会制覇はきわめて難しくなる。 AFC主催の大会はすべて中東諸国有利なレギュレーションで行われるようになってきているが、ACLもけっして例外ではないのだ。そんな大会に対して、日本が今後どのように(どの程度、本気で)取り組んでいくのか、サッカー界全体で真剣に考える必要があるだろう。
後藤健生
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