ビットコインのロールアップ・シトレアがBitVMベースのブリッジ「クレメンタイン」をテストネットにデプロイ
ビットコインブロックチェーンのゼロ知識ロールアップであるシトレア(Citrea)が、BitVM(ビットコイン仮想マシン)ベースのブリッジであるクレメンタイン(Clementine)をビットコインブロックチェーンのテストネットにデプロイした。 2月にギャラクシー(Galaxy)主導のシードラウンドで270万ドル(約3億9150万円、1ドル145円換算)を調達したシトレアは、ビットコインブロックチェーンを決済レイヤーとして使用し、「世界金融の基盤」とすることを目指している。24日に電子メールで発表した。 3月のブログ投稿で、シトレアのチームはクレメンタインを「信頼を最小限に抑えた双方向ペグプログラム」と説明した。これは本質的に、メインチェーン上でビットコインをロックし、シトレア上で使用するために価値の等しいビットコイントークンを発行する方法だ。プロセスを逆にすると、そのトークンをバーン(燃焼)し、ビットコイン(BTC)をビットコインブロックチェーン上で引き出すことができる。 クレメンタインは、昨年ビットコイン開発者のロビン・リヌス(Robin Linus)氏が導入した計算パラダイムであるBitVMを利用している。BitVMは最終的にビットコインブロックチェーン上でイーサリアム風のスマートコントラクトを可能にするように設計されており、ゼロ知識計算への道を開く可能性のあるものでもある。 シトレアは、EVM(イーサリアム仮想マシン)と互換性がある。EVMは、コンピューターのオペレーティングシステムに似た、イーサリアムプロトコルを動かすスマートコントラクト実行ソフトウェアだ。 シトレアの開発元であるチェーンウェイ・ラボ(Chainway Labs)のオルクン・マヒル・クルチ(Orkun Mahir Kılıç)CEOはCoinDeskとのインタビューで、「シトレアはEVM互換レイヤーであり、イーサリアムブロックチェーン上のすべてのアプリケーションは何も変更せずにシトレア上に簡単にデプロイできる」と述べた。 BitVMは、ロールアップをビットコインネットワークに接続できる橋渡し役だ。これにより、トランザクション(取引)をメインブロックチェーン以外で決済し、混雑と手数料を軽減することができる。リヌス氏が5人の共著者と共に発表したホワイトペーパーによると、BitVMの基本的な設定には、暗号技術を使用してプログラムをサブプログラムに圧縮することが含まれている。サブプログラムはビットコインブロックチェーンのトランザクション内で実行できる。 |翻訳・編集:林理南|画像:Fotozeit/Pixabay|原文:Bitcoin Rollup Citrea Deploys BitVM-Based Bridge 'Clementine' on Testnet
CoinDesk Japan 編集部