雅子さまが園遊会でバッグから取り出した5、6枚の「猫の写真」 招待客への思いやりを込めた事前準備
東京・赤坂御苑で23日に開催された春の園遊会では、現在美術家の横尾忠則さんと天皇、皇后両陛下のあいだで「猫談義」に花が咲いた。そこには、雅子さまのきめ細かな準備があったようだ。その心配りにマナーのプロは「さすが雅子さま」と感嘆する。 【写真特集】雅子さまは緑に映えるスタイリッシュなスーツで 皇后の「品格」に注目集まる春の園遊会 * * * 「お便りとご本をありがとうございました」 招待客の列に並ぶ横尾氏の前に立った天皇陛下は、開口一番、お礼を述べられた。横尾氏が亡き飼い猫「タマ」を描いた画集『タマ、帰っておいで』についてだった。 かたわらの雅子さまもお礼をのべたあと、「猫を飼っていて……」とクラッチバッグから写真を取り出し、横尾氏に話し始めた。 「ここで生まれて」と視線で赤坂御苑を示し、「このときは野良だったんですけど、いまはこんなに」と写真を1枚、そしてまた別の写真を示して「これは4匹の子どもたち」、さらにまた別の写真を見せて「野良猫だったんですけど、うちで保護しまして」と、話を続けられた。雅子さまの手元には5~6枚ほどの写真があったようだ。 「こんな写真を見せていただけると思っていなかったので」 横尾氏が恐縮していると、陛下は「ご本をいただいたので」と優しく語りかけられた。 それでも横尾氏は「あんまりおふたりを独り占めしては申し訳ないですから」とさらに恐縮したが、陛下と雅子さまとの会話のキャッチボールが続いた。 「猫談義」で思い出されるのが、昨年11月に開催された秋の園遊会。雅子さまと言葉を交わしたのは、「ひふみん」こと将棋棋士の加藤一二三さんだ。 雅子さまから、最近の活動について聞かれた加藤さんは、「ときどき、大学とか高校で講演をしておりまして。将棋の話とか、好きな音楽の話とか、ときどき動物の話もします」と話した。 「動物」に反応した雅子さまが「動物は何がお好きなんですか?」と尋ねられ、加藤さんが「猫です!」と答えると、雅子さまも「猫ちゃん!」と声を弾ませた。 そこから猫談義が大いに盛り上がったのだった。