緩やかな「ドル安・円高の進行」を予想 ~2024年の「ドル円相場」見通し【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
ただ米長期金利次第では想定以上のドル安進行が考えられ、米大統領選挙も要注意のイベント
なお、弊社は米利下げについて、現時点で2025年も四半期毎に25bpの利下げ継続を想定しており、また、米景気減速が明確に確認されれば2024年1-3月期の利下げ開始も考えられるため、米10年国債利回りの低下ペースが速まることは考慮しておく必要があると思われます。そのため、2024年12月末に米10年国債利回りが3%程度、ドル円が130円程度で着地しても、それほど違和感はありません。 2024年中に日銀が利上げに踏み切れば、ドル円は年末120円台も見込まれますが、日銀の利上げは弊社のメインシナリオではありません。なお、ドル円の年間の値幅に目を向けると、米利上げ開始の2022年以降、顕著に拡大していますが(図表2)、2024年は利下げに転じることで縮小に向かう動きが見込まれます。ただ、2024年10-12月期は、米大統領選挙が波乱要因となり得るため、ボラティリティ(変動率)の急上昇には注意が必要です。 (2023年12月25日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『緩やかな「ドル安・円高の進行」を予想 ~2024年の「ドル円相場」見通し【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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