完璧に美しい小説ーージョン・ウィリアムズ『ストーナー』が話題 トムハンクスも絶賛
ジョン・ウィリアムズの代表作『ストーナー』(作品社)がSNS上で話題を呼び続け、32刷の重版となり、海外小説でも稀にみるロングセラーとなっている。 ジョン・ウィリアムズは1922年生まれのアメリカの小説家。1948年に「Nothing But The Night」でデビューし、1973年に「アウグストゥス」で全米図書賞を受賞した。 本書は、農家出身のウィリアム・ストーナーの人生を描いた小説。出版直後は話題に上がることは少なかったが、ヨーロッパでの翻訳版がベストセラーになり、遅れて本国アメリカでも評価された。日本国内でもSNSを中心に読書好きの間で話題となり、2014年9月の初版から重版を重ね、現在では32刷のロングセラーとなっている。 本書について、ニューヨークタイムズは 「完璧な小説」(「It is a perfect novel」)と評しており、『フォレスト・ガンプ』『グリーンマイル』などで知られ、アメリカを代表する俳優であり、自身も小説家として著作があるトム・ハンクスも絶賛。「これはただ、ひとりの男が大学に進んで教師になる物語にすぎない。しかし、これほど魅力にあふれた作品は誰も読んだことがないだろう」と推薦している。そのほか『終わりの感覚』などで知られるブッカー賞受賞作家のジュリアン・バーンズも「純粋に悲しく、悲しいまでに純粋な小説。再評価に値する作品だ」と絶賛のコメントを寄せている。
リアルサウンドブック編集部