自民が塩谷・世耕両氏に離党勧告、政治資金問題で39人を処分
茂木敏充幹事長は記者会見で、「政治不信を招いたことに強い反省が必要。国民に対して信頼を図っていくスタートにしたい」と述べた。一方で、逢沢一郎党紀委員長は会見で、39人のうち31人から弁明書が提出されたことを明らかにしており、処分対象者からは反発があったことがうかがわれた。
離党勧告となった塩谷氏は4日の党紀委会合に先立ち、不当に重すぎる処分は受け入れられず、党執行部の独裁的な党運営に断固として抗議するとした弁明書を提出したとNHKが報じていた。茂木氏は会見で、弁明書について問われたが、内容は承知していないと述べた。
自民党と連立を組む公明党の高木陽介政調会長は3日の取材に対し、けじめとしての処分は必要としつつ、「通常国会で再発防止策を決めないと信頼を勝ち得ることはできない」と述べ、今後は政治資金規正法の改正議論を加速するべきだと語った。
岸田文雄首相は4日夜、一連の問題について「党総裁としての責任を重く受け止めたい」と述べた上で、今後は政治資金規正法改正に全力を尽くす考えを示した。処分の発表を受け、官邸で記者団に語った。安倍派に強い影響力を持っていた森喜朗元首相には自ら電話で事情を聞いたことを明らかにしたが、同派を巡る問題への具体的な関与は確認できなかったという。
--取材協力:横山桃花、広川高史.
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Yuki Hagiwara