左太もも裏の肉離れで離脱している東が日本シリーズの初戦に先発する可能性が浮上。20日はグラウンドでキャッチボールを行った後にブルペン入りした

セ・リーグ3位からクライマックスシリーズ（CS）を突破したDeNAは、1998年以来26年ぶりの日本一を目指し、26日に横浜スタジアムで開幕する日本シリーズに臨む。左太もも裏の肉離れで離脱している東克樹投手（28）は戦列復帰に意欲を示しており、順調に回復すれば初戦に先発する可能性がある。三浦大輔監督（50）は22日、状態を見極めて判断する考えを示した。レギュラーシーズンで貯金40の差があるソフトバンクに対し、下克上に挑む。 エースの東が自身初となる日本シリーズでの登板を目指し、臨戦態勢を整える。自らの体と向き合いながら日に日に投球の強度を上げており「ハイペースで調整している。無理はしないようにという感じ」と説明。26日の初戦を視野に入れているとみられ、回復が順調に進めば実現する可能性がありそうだ。 先発登板した12日の阪神とのCSファーストステージ第1戦は安打を放った際の走塁で、左太もも裏の肉離れを負った。13日に出場選手登録を外れたが、その後も1軍で調整を進め、巨人とのCSファイナルステージはベンチ裏で試合を見届けてから球場を後にした。日本シリーズ進出を決めた21日は祝勝会に参加。仲間とビールをかけ合い、歓喜に浸った。 ファイナルステージは登板がなく「うれしさ半分、悔しさ半分」と心境を語った一方、16日の練習後に「痛みはもう、ほとんどない」と明るい表情を浮かべていた。20日にはブルペンでの投球を再開し、傾斜で左脚の状態を確認。三浦監督は「まだ確認しないといけないところもある」と慎重に語りつつ「日に日に前に進んでいる。可能性は見えてきている」と説明した。 今季はチーム最多の13勝を挙げ、防御率2・16を誇った左腕。16勝で最多勝に輝いた昨季に続き、抜群の安定感で先発陣の柱を担った。指揮官は「チームを支えてくれた。大きな存在。年々成長している」と揺るぎない信頼を寄せる。 投手陣はCS全8戦で計13失点と力投し、最終第6戦までもつれたファイナルステージを突破する原動力となった。東は自身の離脱をカバーするナインの奮闘を目の当たりにし、日本シリーズに向けて「投げさせてもらえるなら（悔しさを）晴らしたい。戦力になれるように調整したい」と意欲をにじませていた。