アパレルブランド「niko and...」監修のモデルハウス 焼津・山田工務店、22日公開
焼津市の住宅メーカー山田工務店は22日、大手アパレルのアダストリア(東京都)のブランド「niko and...(ニコアンド)」が監修する住宅「ニコアンド エディットハウス」の本格的な販売を始め、中部地方で初となるモデルハウスを公開する。少子高齢化などを背景に国内の住宅市場が縮小する中、若年層に人気のブランドと連携することで訴求力を高める。 ■若年層人気獲得へ連携 アダストリアは昨年5月、IP(知的財産)ライセンス事業を手がけるリブサービス(熊本県)と共同で同事業を開始した。住宅メーカーに加盟を募り、ニコアンドの世界観を表現した住宅の内装や、パンフレットなどを提供している。 山田工務店は1956年の創業以来、志太榛原地区を中心に住宅を販売しているが、顧客層として台頭しつつある1990年代半ば以降に生まれたZ世代への対応を模索していた。葉山誠本部長は「商品のコンセプトや背景に対する共感を重視する彼らには、今までの営業手法で価値を伝えるのは難しい」と指摘する。 対応策の一つとして、注文住宅のラインアップにニコアンドの世界観を表す住宅を加えた。同社が顧客との打ち合わせで建物の図面を決め、アダストリアが顧客の生活様式や要望に即した家具や外壁、雑貨などを提案する。ニコアンドの店舗内と同様、米東海岸の雰囲気を演出する。 モデルハウスは藤枝市内に建設した。木造2階建てで延べ床面積は約110平方メートル。山田耕治社長は「5年以内に年間100棟の販売を目指す。ニコアンドの高いブランド力を人材の採用活動にも生かしたい」と話す。
静岡新聞社