教える側も高齢者…高齢ドライバー事故防止へ指導員講習会 福島
テレビユー福島
福島県内で発生した交通事故のうち、およそ3割が、高齢ドライバーによるものだと言われています。事故を防ぐため、いかに高齢者に運転技術を伝えるのか。26日は、運転を指導する指導員への講習会が開かれました。 【写真を見る】教える側も高齢者…高齢ドライバー事故防止へ指導員講習会 福島 浦部智弘アナウンサー「安全運転を推進する講習会がきょう開かれています。県内では今年、先月末までに、高齢ドライバーによる事故が、700件あまり発生し、去年よりも60件以上増えています」 このため、県と国は26日、高齢者に向けた指導のスキルアップを目的とした講習会を開きました。講習会には、およそ40人が参加。指導する側も、高齢者が目立ちます。 県交通安全課・佐藤勇希主査「高齢者が高齢者に伝えてもらうことが、自分事として伝えていただけるのではないかと思っています」 まず、参加者は、握力の測定や片足立ちなどをして、身体能力を診断しました。また、見通しの悪い交差点など、事故につながりやすい場面でのシミュレーションや、安全装置をつけた車でアクセルを踏み、その効果を体験しました。 参加した70代男性「握力が左は強いけど、右が若干落ちていました。右手なんですけどね、利き手は」 参加した60代女性「運転に慣れてしまって気が付かないということもあるので、改めて勉強になりました」 県は今後も、自治体と協力しながらこうした講習会を開くことにしています。 ■事故増加の一方、免許返納も増加 県内で発生した65歳以上の高齢ドライバーによる事故は、10月末までに721件発生していて、去年の同じ時期と比べて68件増えています。事故が起きた原因は、安全確認をしていなかったものが200件と最も多く、次いで、前方不注意が137件でした。 一方、免許の自主返納は今年609件で、こちらも去年と比べ、65件増えました。 運転に不安を感じた人には、専門の電話相談窓口「#8080」があります。ここに電話をすると、管轄する警察署の相談窓口につながります。ドライバー本人はもちろん、家族などの相談も受け付けているということです。
また、免許を返納した高齢者には「運転経歴証明書」が発行されます。この経歴書があれば、郡山市では、バスやタクシーの料金の助成、相馬市では商品券が支給されるなど、サポートが受けられる自治体があります。生活の中で、車を手放すことが難しい場合もありますが、運転に不安を感じた場合は、こうした制度もありますので、返納という選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
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