岡田結実“沙菜”、堀田真由“美璃”へ強く忠告する姿に「嫌われ役もしんどい」の声<たとえあなたを忘れても>
堀田真由が主演を務めるドラマ「たとえあなたを忘れても」(毎週日曜夜10:00ー10:54、テレビ朝日系)の第3話が11月5日に放送。第3話では、空(萩原利久)の幼なじみの沙菜(岡田結実)が、美璃(堀田)へ空の記憶障害について、口を出さないでほしいと忠告する姿が描かれた。(以下、作品のネタバレを含みます) 【写真】急接近…引かれ合う美璃(堀田真由)と空(萩原利久) ■「たとえあなたを忘れても」を紹介 浅野妙子が脚本を手掛けるオリジナル作品を、堀田主演、萩原を相手役にドラマ化。ピアニストになる夢を失った美璃と、記憶障害を抱えて生きる空が奏でる切なくも美しいヒューマンラブストーリー。大切なものを失いながらも懸命に生きる姿を描く。 ■「たとえあなたを忘れても」第3話を振り返る 空が記憶障害を抱えており、今までに4回記憶を失っていることを知った美璃だったが、出会った頃のように無邪気な空に引かれ、2人はまた、“友だち”として、同じ時間を過ごし始める。 ある日、美璃は空のキッチンカーで、一人の常連客(檀れい)と出会う。その女性は、コーヒーをしみじみ味わいながら、遠くのキッチンカーで働く空に、温かなまなざしを向けていていた。一方、空に友だちができたことを素直に喜ぶ沙菜だが、その”友だち”が美璃であることに気付き、複雑な思いに駆られていた。 空とのことを除けば、美璃の日常は相変わらずで、携帯ショップの仕事はストレスが多く、ピアノ教室を辞めたことは母のゆかり(加藤貴子)に言えないまま。保(風間俊介)にも心配をかけ続けている。それでも昨日と同じ、空に会えることを楽しみに、美璃の足はキッチンカーへと向かっていた。 そんな中、美璃はついに沙菜と再会。「忘れたほうがいい」と言われたにもかかわらず、毎日キッチンカーに通っている後ろめたさから、思わず踵を返そうとする美璃だが、空に呼び止められる。思いがけなく3人で食事に出掛けた合間に、知らなかった空の一面と、沙菜の深い覚悟に触れることに。 ■空をサポートし続けてきた沙菜 沙菜は、空の幼なじみであり、空が記憶を失くすたびにサポートしてきた。その一方で、普段は薬剤師として働いている。沙菜は、美璃の言葉を借りれば、「一生続けられる仕事をしている」というしっかりした女性なのである。 そんな沙菜は、空のことを思いながらも、美璃が傷付くことも考えて、空が美璃のことを忘れてしまうことや、美璃自身にも空のことも忘れたほうがいいとビシッと忠告。 一見、空にとっての新しい出会いを邪魔しているように見えるが、それは思い違いだった。記憶を忘れてしまう空もつらければ、空に忘れられる側もつらいということを、沙菜は誰よりも知っている。だからこそ、言える言葉だったのだろう。 ■幼なじみだから知る空さえ知らない空の一面 第3話では、空と美璃が会っていたことを知ってしまう沙菜。楽しそうに友だちができたと話す空に、沙菜は複雑な表情を浮かべていた。その後、ひょんなことから、空、美璃、沙菜は食事に行くことに。美璃を前に、沙菜は幼なじみだからこそ知る、空さえ覚えていない空の一面を次々に話す。 酒が飲めないことやカニアレルギーであることを空の手に書く沙菜。その様子を見た人の中には、美璃に仲のよさを見せつけていると思った人もいるかもしれない。でも、沙菜の空へのこういった対応は長年、やり続けてきたやりとりで悪気もないのだ。 記憶をなくしたばかりの空へ、一度にいろいろなことを教えるよりも、苦手なものや好きなものに出会った時に教えてあげる方が、空が覚えることができると判断したのだろう。日常で空に空のことを教えるタイミングがあふれているからこそ、沙菜はずっと空のそばにいて、空を見守っているし、空の周りの変化にも敏感になっているのだと思った。 ■美璃も沙菜も同じ思いを体験 その後、二人になった沙菜と美璃。沙菜は美璃に、楽しい時間は今だけだと思っていた方がいいと告げ、自分も寂しい思いをしているが、記憶をなくしても、仲よしのままでいられるのは、寂しい思いに慣れただけだと明かす。そして、沙菜は「あの子と付き合うには覚悟がいるんよ」と空の記憶障害にちゃんと向き合う覚悟が、まだできていない美璃を優しく諭した。 その話を聞いた美璃も何かを感じ取っていたようだった。また、別の日、美璃が沙菜を訪ねてくる。空を心配し、病院の話を持ちだす美璃に、沙菜はお礼を言いながらも、記憶障害については、身内以外は口を出さないでほしいとはっきりと断る。 美璃が自分勝手だったという「空に忘れられたくない」と焦る気持ちは、沙菜が長年思っていること。美璃が現在、体験している悲しい思いは、過去に沙菜が何度も体験した気持ちだと思うと心がギュッと締め付けられる。 空の力になろうとしている美璃に対して、感謝をしながらも複雑な思いを抱え、あえて強い口調で忠告する沙菜。そんな沙菜の姿に、X(旧Twitter)では、「嫌われ役になるのしんどい」「誰よりも知ってるよね」「つらすぎる」という声が多く寄せられた。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部