エディ・スリマンが「セリーヌ」を退任。後任はマイケル・ライダー
「セリーヌ」はパリファッションウィークが終わった直後の現地時間10月2日、エディ・スリマンのクリエイティブ・ディレクター退任を発表した。後任にはマイケル・ライダーがアーティスティック・ディレクターとして、2025年初頭に就任することも明らかになった。 【写真】セリーヌ(CELINE)2024年ウィンターコレクション
スリマンは2018年にファービー・ファイロの後任として「セリーヌ」に参画。着任後すぐにブランドロゴのアクセント記号を取り除いて60年代のオリジナルに近付け、さらにブランドの呼び名を変更するなど、大胆なリブランディングが話題を集めた。
スリマンにとって、フランスの伝統に深く根ざし、1960年代と1970年代の全盛期に回帰する新しいアイデンティティを確立するクリエイティブな第一歩だった。また、新アイコンバッグ“トリオンフ”を発表し、1970年代に創業者のセリーヌ・ヴィピアナによって初めて導入されたエンブレムを復活させた。
「セリーヌ」は現地時間9月29日、パリファッションウィーク中にデジタルショーを発表。これがスリマンによる最後のコレクションとなった。“UN ÉTÉ FRANÇAIS”をタイトルに、1960年代のフランスのアイコン、フランソワーズ・アルディ、ジェーン・バーキン、ジュリエット・グレコをインスピレーションにしている。
スリマンのもとで「セリーヌ」は飛躍的な成長を遂げ、彼が参加して以来ブランドの売上はほぼ3倍に増加し、2023年には20億ユーロを超えたと親会社のLVMHは報告している。また、メンズウェア、香水、最近ではメイクアップへとコレクションの幅を広げ、今年初めにはリップスティックのラインを発表した。
「セリーヌ」はスリマンの貢献に感謝し、次のように声明を発表している。 「エディ・スリマンの総合的なビジョン、こだわり、厳格さは、フェミニンでパリをルーツとするセリーヌのスタイルを再確立しながら、セリーヌのコードを再定義することを可能にしました。(中略)共に歩んできた7年間のすばらしい旅によって、セリーヌは未来へつながる確かな礎(いしずえ)をもつメゾンとなりました」