ピアニストのフジコ・ヘミングさん

　世界的ピアニストのフジコ・ヘミング（本名・ゲオルギー・ヘミング　イングリット　フジコ）さんが4月21日にすい臓がんで亡くなったことが2日、一般財団法人フジコ・ヘミング財団の公式ウェブサイトで発表された。92歳だった。フジコさんの従姪で歌手の橋本潮（58）が追悼した。 　大ヒット曲「ロマンティックあげるよ」などで知られる歌手・橋本は、フジコさんの従姪にあたる。 　訃報を受け、橋本は「4/21早朝　昇天されました」と報告。「従姉妹関係にあった母からその朝に連絡があり、フジコさんは独身でしたので一昨年亡くなった実弟・大月ウルフさんのご家族が喪主となり密葬をする予定と。喪主から暫くは訃報は伏せるようにとの事でしたので、今まで何も言えませんでした」とつづった。 　「音楽を愛し動物を愛したフジコさん、心からお悔やみ申し上げます」と悔やみ、「魂のピアニストの音色は永遠です」と結んだ。 　1999年、NHKのドキュメンタリー「フジコ～あるピアニストの軌跡～」が大反響を呼び、ブームに。デビューCD「奇蹟のカンパネラ」はクラシック音楽としては異例の大ヒットを記録。その後、リストやショパンの曲を愛し、国内外で精力的に演奏活動を続けていた。 　昨年まで演奏活動は続けていたが、11月に自宅で転倒し、以降の公演をキャンセル。「一日も早い復帰を目指し治療とリハビリに励み順調な経過をたどっていた」最中、今年3月にすい臓がんと診断され、療養していたが、4月21日に容態が急変したという。