実際の古民家で体験する「多古町移住モニターツアー」
北総台地の東側に位置し、県内町村では2番目の広さを誇る千葉県多古町。栗山川流域には、水田地帯が広がり、食味日本一になったことがある「多古米」と全国有数の「やまと芋」の産地で知られている。
今回、多古町移住モニターツアー『古民家いじくり回す体験』~多古町の地域イベントにも参加してみよう!~と題して、実際に古民家に集まり、理想的なライフスタイルのひとつ「古民家DIY」を体験するイベントが9日に行われた。内容は多古町の魅力と移住支援制度の紹介と古民家でのリノベーション作業、夕方からは場所を移動して第4回「多古米おかず選手権」決勝大会一般審査員として参加し、最終選考に残った10作品のレシピを実際に試食・審査するもの。
当日は東京都内や千葉市内などに在住の方20人が多古町東松崎にある築100年以上の古民家「万福邸」に午前10時に集まり、実際に移住された方による「田舎に移住する」話と「古民家を維持管理する」説明を聞き、実際に障子の張り替えや薪割り、庭に花を植えるなどを体験した。お昼は多古町移住コーディネーターの方を中心に、焚火で豚汁と羽釜で炊いたご飯を食べながら交流をはかった。
東京から参加した大学生の坂本佳穂さんは、「出身が高知で地方創生に興味があり、その中でいろいろ探しているときにこの案内があって参加した。若いうちは東京にいたいと思うが、将来的には田舎の方に行って暮らしたい」との感想を語った。移住して実際に暖炉を設置するにはどうしたら良いかなどの相談をしているご夫婦もいて、移住と古民家に対する関心の高さが伺えた。
社団法人多古町移住コーディネーター連絡協議会の並木恵祐代表は「古民家をどう手を付けて欲しいかと言っている方もいるので、その人たちの場所を会場に使わせて頂く形で、多古の古民家を直しつつ、移住者が住める所を確保しながら移住したい人も体験できる機会を増やしていきたい」と述べた。