【イベントレポート】神木隆之介が語る「海に眠るダイヤモンド」の魅力は“ちゃんぽん”のような人間ドラマ
TBS秋ドラマの出演者が一堂に介する「TBS DRAMA COLLECTION 2024 AUTUMN」が10月5日に東京都内で開催。10月20日に放送開始となる日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」から神木隆之介、斎藤工、杉咲花、土屋太鳳が出席した。 【写真】1人2役に挑戦した神木隆之介 本作は石炭産業で栄えた昭和の長崎県・端島(軍艦島)と現代の東京を舞台に、70年にわたる愛、友情、家族を描いた物語。神木は端島の炭鉱員の家に生まれた鉄平と現代に生きるホストの玲央の1人2役で主演を務める。斎藤は鉄平の兄で炭鉱員として働く進平役、杉咲は鉄平に思いを寄せる食堂の看板娘・朝子役、土屋は鉄平の幼なじみで自由奔放な百合子役で出演。映画「ラストマイル」が公開中の野木亜紀子が脚本、塚原あゆ子が演出、新井順子がプロデューサーを担う。 神木は「端島に生きる人々の家族、友情、愛、サスペンス、いろんなものが混ざった長崎の“ちゃんぽん”のような人間ドラマとなっています」とアピール。斎藤は「神木さんはキャストにもスタッフにも常に気を配ってくださって。現場の太陽です。いろんなグッズを作ってくださったり。本当に主役として素晴らしくて。爪の垢を煎じて……飲みこそはしないんですけど(笑)。煎じるまではしたい」と、その座長ぶりをたたえた。 端島の未来のために働こうとする前向きで元気な鉄平と、夢や希望を持てず自分をすり減らしながら無気力に生きる玲央。その対照的なキャラクターを演じ分けることについては苦労もあるそうで、神木は「例えば鉄平から玲央になったとき、ちょっと鉄平が残っていてお芝居が前のめりで元気になってしまうんですよ。自分が思い描いた玲央のキャラクター造形より、はきはきしゃべりすぎたり、声量が大きくなったり。そこはいまだに難しいですね」と明かす。 本作の見どころを聞かれると、神木は物語やキャラクターに感じるという“生々しさ”に言及。「人間関係って、現実でも相手のことを全部知ってるわけじゃないですよね。自分がいないとき、その人が何をしてたのか、どういう思いだったのか、どういう時間を過ごしていたのか。それがすごくリアル。同じシーンの中でも、ある人のことをどれぐらい理解しているのかがみんなバラバラで、それを体現するのが難しいですね」と話した。 端島のセットの再現度や美しいロケーションも魅力という本作。土屋は「美術さんが本当に素晴らしいです。端島の“地獄段”は本当にリアル。ロケーションも日本ってこんなに素晴らしいところがあったんだ!と再発見できるような場所が多いです」と、その魅力を説く。さらに「東京から2時間半かけて行って、着いた先から、また5時間かけて移動したり。撮影よりも移動時間のほうが長いんじゃないかって思うぐらい(笑)。めちゃくちゃ遠いんですけど、着いたときには、それ以上の感動があるので、ロケにはとても助けてもらってます」と続けた。 互いに「花さま」「神さま」と呼び合う親しい間柄の神木と杉咲。共演回数も多く、杉咲が「初めてお会いしたのは高校生だったので、15歳か16歳の頃ですかね」と振り返ると、神木が「僕はあの頃からちゃんと成長はしているのでしょうか」と心配そうに尋ねる一幕も。杉咲は意外な質問に笑いながらも「自分より周囲に気を使いすぎて、疲れていないかな?と心配になるときもあります。でも、たぶん人のために何かできることに喜びを感じる方。そんな素敵なところはぜんぜん変わっていないです」と答えた。 「海に眠るダイヤモンド」は毎週日曜21時よりオンエア。神木、斎藤、杉咲、土屋のほか、池田エライザ、清水尋也、中嶋朋子、國村隼、沢村一樹、宮本信子が出演する。演出には塚原のほか、福田亮介、林啓史、府川亮介が名を連ねた。 なお映画ナタリーでは、合同で会見が行われた「あのクズを殴ってやりたいんだ」「ライオンの隠れ家」のトークの模様も別の記事でレポートしているのでチェックしてほしい。 (c)TBS