内閣支持率、自民支持率ともに上昇!岸田首相の総裁選不出馬表明の前後で違いは? 8月世論調査まとめ
8月中に行われ、有効回答数や回答を公開している報道機関9社、および選挙ドットコムの世論調査の結果をまとめ、比較しました。なお、各社の調査日や手法は異なるため、あくまでも参考値としてご覧ください。
内閣支持率はやや上昇、約24%に
9月に行われる自民党総裁選への不出馬を公表した岸田首相。総裁選で次期総裁が決定するに伴い、総理の座も退くことになります。8月の調査ではいわゆる「ねぎらい効果」もあってか、内閣支持率はやや上昇する結果となりました。全体としては約23.1%から、約24.2%になっています。 個別の調査では、前回の調査からもっとも支持率が上昇したのは選挙ドットコムの調査で、7月13-14日の調査より4.7ポイント上昇の24.7%になりました。反対に、もっとも支持率が低下した朝日新聞の調査では、7月20-21日の調査より3.0ポイント低下の23.0%になっています(なおJNN、NHK、時事通信の調査は不出馬の表明前に行われていますが、JNNは4.1ポイント上昇の31.0%、NHKは変化なしの25.0%、時事通信は3.9ポイント上昇の19.4%になっています)。 内閣不支持率は対照的に、前回よりも低下する結果となりました。全体としては約62.2%から、約61.2%になっています。 個別の調査では、前回よりもっとも不支持率が上昇したのは共同通信の調査で、7月20-21日の調査より6.7ポイント上昇の67.4%になりました。反対に、もっとも不支持率が低下したのは選挙ドットコムの調査で、前回より5.7ポイント低下の49.1%となっています。
自民党の支持率は約4%上昇、立憲・維新はほぼ変化なし
政党支持率はどうでしょうか。まず与党である自民党の支持率は、前回より上昇する結果となりました。全体としては約26.1%から、約29.9%となっています。 個別の調査においても、そのすべてで支持率は上昇しています。前回よりもっとも支持率が上昇したのは毎日新聞・社会調査研究センターの調査で、7月20-21日の調査より8.0ポイント上昇の29.0%になりました。もっとも上昇の幅が小さかったのはNHKの調査で、7月5-7日の調査より1.5ポイント上昇の29.9%となっています。 野党第一党の立憲民主党は、前回より支持率はほぼ変化なしとなりました。全体としては約8.3%から、約8.4%になっています。 個別の調査では、前回の調査よりもっとも上昇したのは共同通信の調査で、前回より2.2ポイント上昇の12.3%となりました。反対に、もっとも支持率が低下したのは時事通信の調査で、7月5-8日の調査より2.6ポイント低下の3.7%となっています。 日本維新の会の支持率は、前回より支持率は変化なし~微減という結果になりました。全体としては約4.9%から、約4.4%になっています。 個別の調査では、前回の調査よりもっとも支持率が上昇したのは共同通信の調査で、前回より1.9ポイント上昇の8.5%となりました。反対に、もっとも支持率が低下したのは読売新聞・日本テレビの調査で、7月19-21日の調査より2.0ポイント低下の3.0%となりました。 現在、岸田首相の後任となる自民党総裁選の候補者にさまざまな有力者が名乗りをあげていますが、世論調査でも「次の総裁が誰がいいか」という趣旨の問いが多く見られます。その中で高支持率なのは石破茂氏と小泉進次郎氏で、たとえば毎日新聞・社会調査研究センターの調査では、石破氏が29.0%で、小泉氏が16.0%。日本経済新聞・テレビ東京の調査では、小泉氏が23.0%で、石破氏が18.0%。読売新聞・日本テレビの調査では石破氏が22.0%、小泉氏が20.0%となりました。投票権があるのは自民党所属の国会議員と党員、および党友に限られるとはいえ、同時期に行われる立憲民主党の代表選もふくめ、新たな与党、野党第一党のリーダーがどうなるか。興味は尽きません。 <参考> NHK 世論調査(8月2~4日実施、回答数1199) JNN(TBSテレビ) 世論調査(8月3~4日実施、回答数1010) 時事通信 世論調査(8月2~5日実施、回答数1194) 選挙ドットコム 世論調査(8月17~18日実施、回答数987) 共同通信 世論調査(8月17~19日実施、回答数1064) 日本経済新聞・テレビ東京 世論調査(8月21~22日実施、回答数595) 朝日新聞 世論調査(8月24~25日実施、回答数1058) 読売新聞・日本テレビ 世論調査(8月23~25日実施、回答数1056) ANN(テレビ朝日) 世論調査(8月24~25日実施、回答数1015) 毎日新聞・社会調査研究センター 世論調査(8月24~25日実施、回答数950) (データ分析・執筆:若林良)