小ぶりな「燃えるごみ用」指定袋 買い物後のレジ袋として“ばら売り”も プラスチックごみ減少へ妙薬となるか?
福岡市は「燃えるごみ」の指定袋に新たに10リットルサイズを導入する方針で、新年度予算案に関連費用を盛り込んでいます。2024年秋ごろから、レジ袋としてばら売りでの販売も行う計画で、プラスチックごみの削減につなげたい考えです。 【写真で見る】福岡市が2024年秋ごろから新たに導入を目指す~10リットルサイズの燃えるごみ用の指定袋~
福岡市は秋ごろの導入を目指す
RKB三浦良介「福岡市の燃えるごみの指定袋は、45リットル・30リットル・15リットルの3種類ありますが、今回新たに10リットルサイズの導入も検討されています」 福岡市が2024年秋ごろから新たに導入を目指すのは、10リットルサイズの燃えるごみ用の指定袋です。1枚10円での販売を想定していて、400万枚を作成する費用など約2178万円を新年度予算案に計上しています。 これまで指定袋はスーパーなどで10枚入りを1セットで販売していましたが、市民からの要望を受け、15リットルと10リットルはばら売りも始める方針です。 福岡市環境局 花田昌大収集管理課長「単身高齢者の世帯が増えていて、『より小さい袋を作ってほしい』という声を受け、今回10リットルサイズの袋を作ろうと考えました」
レジ袋が「家庭から排出されるプラスチックごみ」の5%
福岡市はごみの夜間収集を行っていますが、指定袋以外でごみを出した場合は警告シールが貼られ、収集されません。そのため、ごみ箱などにかぶせて使用したレジ袋を、さらに指定袋に入れてごみを出すケースが多くなっています。 福岡市が2022年に行った調査では、家庭から排出されるプラスチックごみの約5%をレジ袋が占めていました。 福岡市環境局 花田昌大収集管理課長「スーパーなどで売られているレジ袋の代わりに、市の指定ごみ袋をばらで売ることを考えております」 福岡市は2024年秋ごろからレジ袋として、15リットルと10リットルの2種類の販売を検討しています。
松江市の指定袋は小学生がデザイン
レジ袋の代わりに自治体が指定するごみ袋を販売する取り組みは、全国的に広がっています。2023年2月から販売を開始した島根県松江市では、「ごみ袋に生鮮食品を入れるのは抵抗がある」との声もありました。 そのため、2024年1月からは、市内の小学生がデザインした2種類の指定袋をレジ袋として販売しています。 2020年7月から始まったレジ袋の有料化。店頭では1枚あたり3円~5円程度で販売されていて、マイバッグを持参する人も増えました。環境省によりますと、有料化後のレジ袋辞退率は、スーパーマーケットで80%、コンビニエンスストアで75%となっていて、レジ袋の国内流通量は年間に約10万トン削減できているということです。
レジ袋をごみ袋にはできない時代
しかし、一方で街ではこんな声も…。 「今まではもらったレジ袋をごみ袋代わりに使っていたんですけど、有料化になってからは改めて買わないといけなくなったので困っています」 「(レジ袋を)再利用していたけど、新しいものを買って(ごみ箱に)つけないといけなくなったかな」 Q.結局ビニール袋を買っているんですね? 「はい、そうです」 レジ袋を購入しなくても、ごみ箱用にビニール袋を購入している人が多いようです。 指定のごみ袋をレジ袋として販売する取り組みによって、さらなるプラスチックごみの削減につなげることができるのでしょうか。