３０年ぶりに「長沼甚句」懐かしい音色に踊りの輪 保存会「歌い継いでいく」 福島県須賀川市
福島県須賀川市の長沼盆踊り保存会は４日、金町でミニ盆踊り大会を開いた。約３０年ぶりに「長沼甚句」の歌と生演奏が会場に響き渡り、地区民らが懐かしい音色に踊りの輪を広げた。 長沼甚句は、地域を治めていた城主が、御殿で働く女性を庭で踊らせたのが始まりとされる。地元で歌い継がれてきたが、近年は途絶えていた。２０２１（令和３）年に市が展開した「地域の宝創造プロジェクト」を機に、復活の機運が盛り上がり、昨年は録音した音源で盆踊り大会が開かれた。 今年は保存会のメンバー９人が笛、太鼓などを奏で、久保直幸会長（５９）が「長沼甚句」を歌い上げた。和太鼓を囲むように、浴衣姿の地区民らが、踊りに加わった。久保会長は「小さな復活かもしれないが、できる限り歌い継いでいきたい」と話した。 （県南版）
