Mr.Children、4年ぶりアニメ映画主題歌務める 書き下ろし楽曲「in the pocket」
4人組バンド「Mr.Children」が、アニメ映画「きみの色」(8月30日、山田尚子監督)の主題歌を務めることが4日、分かった。アニメ映画の主題歌を担当するのは、20年「映画ドラえもん のび太の新恐竜」以来、4年ぶりとなる。 本作は、興行収入23億円の大ヒットアニメ映画「聲の形」(16年)などで知られる山田監督のオリジナル新作長編。人が「色」で見える高校生のトツ子ら男女3人が、バンドを組み音楽で心を通わせていく。 バンド書き下ろしによる主題歌「in the pocket」は、17歳の登場人物らの等身大の悩みや繊細さを表現している。作詞・作曲を務めたボーカルの桜井和寿は「主人公たちにはその繊細さのまま、その柔さのまま、しなやかに強く飛び立って欲しい。そんな歌でありたいと、願いを込めてレコーディングさせてもらった」と曲に込めた思いを語った。 本作プロデューサー・川村元気氏は、20年に脚本を務めた「―のび太の新恐竜」(興収33・5億円)でも同バンドに主題歌を依頼。「Birthday/君と重ねたモノローグ」以来、4年ぶりのタッグで再び大ヒットを狙う。川村氏は「彼らが小さな町で楽器を奏でながら見ている世界を、音楽で表現してくれるアーティストを探した時に、『大人のような子供たち』と称するバンド以外に思い当たりませんでした」とオファーの理由を明かした。 メガホンを執った山田監督は、同曲を「いろんな色の集合体がこの曲を形作っているんだな、と夢中になって何度も再生ボタンを押しました。まるで映画を見ているような感覚に胸が騒ぎます」と絶賛している。 ◆「きみの色」 高校生のトツ子は、美しい色を放つ同級生と、街の古書店で出会った音楽好きの少年とバンドを組む。次第に3人の間に友情と恋のような感情が生まれ始める。主人公・トツ子を声優初挑戦の鈴川紗由が務め、新垣結衣らも共演することで注目を集めている。 ◆桜井コメント全文 この映画の主人公たちは焼き上がる前の陶器のように、少し力を加えただけで壊れてしまいそうなくらい繊細に思える。 言い換えれば、柔らかくしなやかだ。 ある日のこと(なんと偶然にも初めて山田監督とお話しする機会を頂いたその日)、ミーティング場所の駐車場に車を停めると、巣から落ちてしまった飛べない雛スズメを見つけた。 心配になって、拾って、家に連れて帰った。飼育方法を調べようとネットで検索すると、どうやら落ちてしまった「巣立ち雛(そう言うらしい)」は、そこからまた親鳥と共に、飛び立つ練習をし、成長していくらしい。 僕は慌てて、雛を発見した場所に戻り、雛を探しているであろう親鳥に謝罪しながら、拾った場所に雛鳥を戻した。 健やかな成長を願いながら。。 あの日出会った雛鳥のように、 抱き上げるでも、背中を押すでもなく 無理に力を加えることなく、 主人公たちには その繊細さのまま、 その柔さのまま、 しなやかに強く飛び立って欲しい。 そんな歌でありたいと、 願いを込めてレコーディングさせてもらった。
報知新聞社