愛子さま 佳子さまよりも先に、能登半島地震の被災地訪問が予定されていた理由とは?
天皇、皇后両陛下の長女、愛子さまは今月、能登半島地震で被災した石川県を訪問する予定だったが、記録的な大雨による被害を受けて、取りやめになった。能登半島の被災地にはすでに両陛下が2度訪れているが、愛子さまは今回が初訪問の予定だった。そして、公務に精力的な秋篠宮家の次女佳子さまは、まだ訪問の予定が明らかになっていない。皇室に詳しい専門家によると、皇族の「ご身位」によって、訪れるタイミングが決まってくるのだという。 【写真】切れ長の目が美しい愛子さまと、黒々と目元を塗るオリエンタルメイクの元女性皇族はこちら! * * * 石川県の能登半島では今月21日以降、記録的な大雨のために河川の氾濫や土砂崩れが相次ぎ、27日現在の死者は11人。現在も行方不明者の捜索が続いている。また、各地で住宅や道路などが被害を受け、多くの被災者が再び避難生活を強いられている状況だ。 豪雨災害の前に公表されていた愛子さまの訪問中止が発表されたのは、24日午後だった。 宮内庁職員を長く務めた皇室解説者の山下晋司さんは、こう話す。 「皇族の訪問となれば、警備などのために数日間にわたり警察官や自治体職員は拘束されます。それら現地の負担を考えれば、宮内庁が中止の判断をするのは当然でしょう」 各社の報道によると、両陛下は宮内庁を通じて馳浩・石川県知事に、今回の豪雨災害に対してお見舞いの気持ちを示された。さらに愛子さまの訪問に向けて準備を進めてきた関係者への感謝とねぎらいも、あわせて伝えたという。 愛子さまの今後の訪問については未定だという。 ■愛子さまが佳子さまより先に 今年の元日に発生した能登半島地震。天皇、皇后両陛下は3月22日に輪島、珠洲の両市を、4月12日にも穴水、能登両町を訪れ、被災者や支援する職員らを励まされた。 愛子さまは今月に予定されていたが、その一方で秋篠宮家の次女、佳子さまが被災地を訪問する予定については、明らかになっていない。
佳子さまは2023年5月、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市をおひとりで訪れ、石巻南浜津波復興祈念公園では震災の犠牲者に祈りを捧げている。 そして今回、能登半島地震の被災地訪問のタイミングについては、佳子さまより愛子さまのほうが先になった。 前出の山下さんは、その理由について、こう話す。 「特別な事情ではなく、ご身位による順序ではないでしょうか」 ■ご身位に沿って 山下さんによると、被災地の訪問は、宮殿行事と同じように「ご身位」の順序に沿って、天皇ご夫妻、秋篠宮ご夫妻、そして親王や内親王をはじめとする皇族方、と続く形になることがほとんどだという。 今回の能登半島地震で、皇室で最初に被災地を訪問したのは両陛下だった。3月と4月、いずれも現地に大きな負担をかけないように、日帰りの日程だった。 皇嗣の秋篠宮さまは2月に、自身が総裁を務める済生会の石川県済生会金沢病院(金沢市)を訪問しているが、大きな被害を受けた穴水町に入ったのは陛下の訪問後の4月19日だった。 秋篠宮妃の紀子さまは4月26日に金沢大学を訪れ、避難した子どもたちの学習支援に取り組んできた学生らと懇談。9月にも訪問して健康診断の様子を視察した。 山下さんによると、皇太子や皇嗣が天皇の名代として訪問したり、天皇の許しを得て皇族方が先に訪れたりという例外はある。また、皇族それぞれの公務や受け入れ先の都合などが影響することもあるが、基本的には「ご身位に沿う形になる」のだという。 今回の日程変更を受けて、愛子さまの初めてのおひとりでの地方公務は、佐賀県で開催される国民スポーツ大会の競技観戦となった。 愛子さまは10月11日から2日間、そして佳子さまが14日、15日に訪問して大会の総合閉会式に出席する予定だ。 (AERA dot.編集部・永井貴子)
永井貴子