明るい表情で練習に励む磐田北の戸次（カメラ・塩沢　武士）

　陸上の県高校総体が２４日、エコパスタジアムで開幕する。男子４００メートル障害に戸次（べっき）琉偉（磐田北３年）が出場する。４月の西部総体で自己ベストを０秒６４更新する５２秒５５で優勝した。「県ではもう少しタイムを出したい」。県総体初Ｖと自己記録超えを目指す。 　戸次が全国ロードを歩む。５２秒５５は昨年の東海総体５位に相当する好タイム。６位以内に全国出場権が与えられるため十分“圏内”につけている。全国への最終関門となる東海に向けて、もう一段階、スピードアップを図るつもりだ。 　県５位で出場した昨年の東海総体。決勝に進出したが、最下位（８位）で全国には届かなかった。「予選、準決勝、決勝と１日３本走る力がまだなかった」。地区、県、東海大会でいずれも途中で足がけいれんし、万全な状態とはほど遠かった。今季は体力強化に努めるだけでなく、レース後、入念にストレッチを行い体調管理を徹底、補助食を摂取するなど今まで以上に意識するようになった。 　愛称は「ベッキー」。３月には奈良で行われた全国合宿に招集された。同種目のライバルが１０人ほどいて刺激を受けた。「自分のレベルの低さを知りました」。教わった練習法を持ち帰ってハードル技術を高めた。目標は全国総体入賞（８位以内）。「５１秒台前半は出さないと」。ベッキーが全国を見据えて県大会で疾走する。 （塩沢　武士） 　◆戸次　琉偉（べっき・るい）２００６年９月１８日、島田市生まれ。１７歳。小６で陸上を始めた。初倉中から磐田北高に進学。家族は両親と弟２人。１７５センチ、６２キロ。