久常涼シーズンベスト3位タイ! シードは確定させたがプレーオフシーズンへの進出を逃し「チャンスだったのに悔しい」
パリオリンピックの興奮醒めやらぬなか開催されたPGAツアーのレギュラーシーズン最終戦ウィンダム選手権。久常涼が優勝争いを演じ、今季ベストの3位タイに食い込んだ。しかし本人は「調子が良かったしチャンスだったのに取りこぼして悔しい」と笑顔はなし。ポイントランク107位から83位に浮上したが、次週からはじまるトップ70によるプレーオフ進出を逃し悔しさを隠せなかった。 久常涼のドライバースウィング正面連続写真(撮影/Blue Sky Photos)
大型ハリケーン「デビー」の襲来で大会初日がキャンセルに。日程が大幅にずれ込み、最終日久常は36ホールの長丁場をプレーすることになった。 そんななか午前中の第3ラウンド、2連続バーディでスタートすると15番でイーグルを奪うなど6つ スコアを伸ばしリーダーボードを駆け上がる。 続く最終ラウンドでも4番から3連続バーディを奪い上位集団の一角を担った。しかしその後はバーディも出るがボギーも出る展開で3アンダー67。通算15アンダーはツアー初優勝のアーロン・ライに3打差の3位タイにとどまった。 最終ホールで2.5メートルを外してボギーを叩いたことに納得がいかなかった久常は「今日はショットも良くて調子も良かったので18番のボギーは悔やまれます」 優勝しなければプレーオフ進出のポイントランク70位以内に入れない状況から最終日の36ホールでは12個のバーディとイーグル1つを積み上げたが念願の初優勝そしてプレーオフ進出は叶わなかった。 「(プレーオフ進出の)チャンスはあったのに取りこぼしてしまった」と反省し「もっと練習して頑張りたい」と前を向いた久常。 DPワールドツアーからPGAツアーに転身して初めてのシーズン。ルーキーとして最高峰のツアーに挑んだ今年はトップ10がなく直近の3試合は連続予選落ちと苦戦した。 しかしラストチャンスに昨年パリ五輪の舞台になったル・ゴルフナショナルでフランスオープンに勝った実力の片鱗をのぞかせトップ3入り。125位以内に与えられる来季のシード権はしっかり確保した。 今後はフェデックスカップ・フォール(以前のフォールシリーズ)に出場しポイントランクを上げながら、シード権のあるDPワールドツアーにも出るつもりだ。 今回味わった悔しさをバネに21歳の若者が今後どんなプレーを見せてくれるか楽しみだ。
川野美佳