市川團十郎がF1日本GPアンバサダー就任「サーキットでマシンを運転して、250キロぐらいは出してみたい」
歌舞伎俳優、市川團十郎(46)が自動車レースの世界最高峰、F1シリーズの日本グランプリ(GP)で公式アンバサダーを務めることになり、24日、東京・銀座の歌舞伎座で行われた委嘱式に長男の八代目市川新之助(11)、レーシングドライバーの佐藤琢磨(47)と出席した。 舞台上にF1マシンが飾られる中、團十郎は就任記念で舞踊「延年の舞」を披露。父の十二代目市川團十郎さん(2013年死去、享年66)はF1が好きだったと明かし「一緒に子供の頃からみてきました。(名ドライバーの)アイルトン・セナの時代で、父もずっとみてました」と懐かしんだ。 実際の観戦はないが、ドライバーの心境などには興味津々。04年のF1米国GPで3位の表彰台に立つなど世界的に活躍する佐藤が「レース中は(重力加速度で)4、5G(重力の4、5倍)の負荷と戦っている。(加減速で)暴れるマシンを押さえつけるテクニックをぜひ生でみてほしい」と呼び掛けると、團十郎は「究極を目指す姿勢と集中力は似ていると思う」と歌舞伎俳優との共通点を感じていた。 新之助はF1のレースについて「オンラインでも見たことがないので、実際にみてみたいです」とコメント。團十郎が「サーキットでマシンを運転してみたいですね。350キロは無理だとしても、120キロぐらいは…怖いけど、できたら250キロまでは」と盛り上がると、新之助は「運転したいとは思いませんが、乗りたいです」と冷静だった。 F1日本GPは来年4月4日に三重・鈴鹿サーキットで開幕。同サーキットでは日本文化の伝統美とモータースポーツ文化を発信する取り組みをしており、團十郎はF1文化に新風を吹き込む役割を担い就任した。 團十郎は同6日、現地で決勝レース前に行われるオープニングセレモニーで歌舞伎舞踊を披露予定。「息子と踊る計画もある」と明かした。レース自体には「研ぎ澄まされていく技術の中で戦う姿勢を肌で感じることができるので、自分の芸事のモチベーションになる」と期待していた。 一方、團十郎は報道陣の求めに応じ、今年を漢字2文字で「終始」と総括。「襲名披露興行を終え、團十郎として新たに始まるという意味です。(死別した妻で元フリーアナの小林)麻央も見守ってくれたと思う」と話していた。