マカオ税関と治安警察局が合同で關閘エリアの商業ビルに開設された運び屋向け密輸品供給拠点摘発
目下、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な治安環境の維持と保護を目的とした大規模取り締まり作戦「落雷2024」が展開中。 澳門海關(マカオ税関)は11月14日、治安警察局からマカオ半島北部・關閘エリアにある商業ビルの路面店が違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に従事している疑いがあるとの通報を受け、同月13日に合同で当該店舗に対する摘発を実施したと発表。 13日午前、同店で商品をピックアップした女を追跡し、關閘イミグレーションの税関検査場で携行品検査を実施したところ、衣類や中古電子製品、ペットフードなどが見つかり、女は税関に対して運び屋に従事していたことを認めたという。 これを受け、店舗の摘発に着手。店には責任者の男1人と運び屋の女1人がおり、店内からペットフード約800キログラム、スナック菓子約16キログラム、電子製品・パーツ6箱、衣服3箱、靴4箱、ヘルメット4個、さらに申請書類のない缶詰食品約6100個の市価およそ30万パタカ(日本円換算:約583万円)相当が発見に至った。
当該店舗の責任者の男と關閘イミグレーション及び店内で見つかった運び屋の女2人はいずれも中国人(中国本土居民)の35~70歳で、税関では店舗の責任者の男が運び屋を組織してマカオから中国本土への密輸出することにより正当な貿易活動の規制逃れを企図したとし、対外貿易法違反で起訴、発見した物品全量を押収するとともに、違法雇用罪でも検察院送致。また、上述の3人について違法就労で労工事務局に通報したほか、営業許可証なし運営も判明し、財務局が調査を進めるとのこと。目下、税関と治安警察局が当該店舗のオーナーの行方を追っており、本件に絡む人物が他にもいる可能性は排除できないとした。 現場周辺は中国本土との主要な陸路の玄関口・關閘イミグレーション(通称:ボーダーゲート)に近く、以前から両地の間を往来する運び屋相手のビジネスを行う店舗や倉庫などが存在すると指摘され、当局が高頻度でパトロールや摘発を行っている場所のひとつ。 税関では、本件の発表に合わせ、市民に対して報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えをあらためて示した。