台湾でM7.2地震 4人死亡、711人負傷 東部・花蓮県で大きな被害
(台北中央社)3日午前7時58分ごろに起きた東部海域を震源とするマグニチュード(M)7.2の地震で、中央災害対策センターによると、午後2時までに4人が死亡し、711人が負傷した。最大震度6強を観測した東部・花蓮県で特に大きい被害が発生している。 死者4人はいずれも同県内で被害に遭った。うち3人は景勝地、タロコ(太魯閣)国家公園内のハイキングコースで発生した土砂崩れに巻き込まれた登山客、残る1人は省道台9線のトンネル内で発生した落石に巻き込まれたトラック運転手だという。 負傷者の内訳は北部・新北市が174人、台北市が143人、花蓮県が132人、北部・桃園市が93人など。 花蓮県花蓮市内の大きく傾いた8階建てのビルからは22人が救出されたものの、午後2時現在、住民1人といまだに連絡が取れていない。 経済部(経済省)によると一時、台湾全土の35万4千戸以上で停電した。午前11時50分時点で1万1千戸以上が復旧を待っているという。また花蓮県内では水道の供給に異常が起きており、調査中だとした。 蔡英文(さいえいぶん)総統は同日午前10時、新北市の中央災害対策センターに到着。被害状況の報告を聞き取り、人命救助を最優先するよう指示した。また人々に対し、関連の情報に留意するとともに、情報の真偽を確かめるよう呼びかけた。 (黄麗芸/編集:田中宏樹)